更新日:2022.12.07

脱毛サロンのWeb広告で集客をするためのポイント

脱毛サロンのWeb広告で集客をするためのポイント

ポータルサイトへの掲載や、WEB広告を行う場合に

絶対に考えなくてはいけない指標を『CPA(Cost Per Acquisition)=顧客獲得単価』

といいます。

WEB広告の基本ではありますが、実際には計測できていないサロンがほとんどです。

経営者、サロンオーナーである以上、

「私には関係ない」「知らなかった」では済まされないため、最後までご覧いただき参考にしていただければ幸いです。

ここでは、正しい広告費の掛け方・サロンを安定成長させていくための考え方についてご紹介していきます。

脱毛サロンの広告・集客に必要なこと

今までの脱毛サロンの広告方法は、雑誌や新聞、電車の中吊りやTVCMなどの広告掲載が広く行われてきました。

フリーペーパーが発行を始めた頃には、割引クーポンや初回限定料金などを設定し、お試しで利用されるユーザーを多く取り込んでいました。

まだ、脱毛サロン近隣の住宅にチラシをポスティングしたり、最寄り駅でのチラシ配布なども、脱毛サロンの認知度を高めて興味を持ってもらう手法として採用されています。

従来のオフラインの広告方法は、不特定多数のユーザーに向けて広く訴求することができる手法になります。

しかし、これらの手法はどれくらいのユーザーが広告を閲覧したのか、興味を持ってくれたのか、広告がきっかけとなり脱毛サロンに予約をしてくれたのかがわかりにくいというデメリットがあります。

どの広告方法にどれくらいの宣伝効果があったのか、どういった訴求内容やデザインが響いたのかなど、実際の効果について細かく分析し成果につなげていくことが課題となるでしょう。

関連記事
エステサロン開業に必要な準備とは?開業前から開業後まで運営を安定させるためのポイント

Web広告の種類

『Web広告』とはWebメディアで掲載される広告のことです。以下のような種類があります。

  • 動画広告
  • SNS広告
  • ディスプレイ広告
  • ネイティブ広告
  • アフィリエイト広告
  • リスティング広告
  • メール広告
  • リターゲティング広告

それぞれの広告方法の特徴についてみていきます。

SNS広告

『SNS広告』はInstagramやTikTokなどのプラットフォームを活用して配信する広告です。

細かくターディティングしたユーザーに流れるのが特徴で、脱毛サロンの認知度を高めたりブランディングが可能です。

広告料金は自身で設定できますが、多様な課金形式なため、SNSの種類により費用相場も形式によって大きく異なります。

ディスプレイ広告

『ディスプレイ広告』とは、Webサイト内に設けられている広告枠内に掲載できる広告です。

画像や動画で掲載できるのが特徴で、認知度を高められるのが大きなメリットです。

ネイティブ広告

『ネイティブ広告』はサイトコンテンツ紹介の中で、コンテンツと同化して掲載できる広告です。

サイトコンテンツに自然と溶け込んでいるため気付かれにくく、クリック率を上げる効果もあります。

アフィリエイト広告

『アフィリエイト広告』は成果報酬型広告のことです。

個人のアフィリエイターのサイトやブログ、メルマガや企業のサイト内で脱毛サロンの広告リンクを張り、リンクをクリックしてサービスに申し込むなどアクションを起こすことで成果が発生します。

クリックしたリンク先からカウンセリングに申し込んで来店してもらう、カウンセリングに申し込むなどのアクションがない限り費用は発生しません。

リスティング広告

『リスティング広告』は検索連動型広告とも呼ばれており、GoogleやYahooなどの検索枠に検索キーワードを入力した際のキーワードによって表示されます。

テキスト広告のみで検索一覧の一番上や下に表示されるため、クリック率が高くなります。

メール広告

『メール広告』とは電子メールで送信される広告で、定期的に配信されるメルマガの場合もあります。

テキストのみのテキスト定式と、画像も入れられるHTML形式の2種類です。

メールアドレスのわかる見込み客にしか配信されないため、クリック率が高いメリットがあります。

リターゲティング広告

『リターゲティング広告』は脱毛サロンのWebサイトに訪れたユーザーを追跡し、別のWebサイトでも広告を表示させる方法です。

しかし、個人情報の観点から追跡して広告表示を行うのは難しい状況になってきています。

脱毛サロンのWeb広告でできること

Web広告にはいくつかの種類がありますが、脱毛サロンの広告にWeb広告を利用するメリットを見ていきましょう。

関連記事
脱毛サロンの開業に必要な準備と重要ポイントまとめ

見込みの高いターゲットにアプローチできる

Web広告は『細かくターゲットを絞ることができる』のが特徴です。

年齢や性別、地域や日時を細かく絞って設定し、見込みの高いユーザーに表示できます。

脱毛サロンの見込みの高いターゲットは、ムダ毛を気にしている、面倒な自己処理から解放されたいという思いから脱毛サロンに興味や関心を抱いており、脱毛サロンを利用する可能性が高いユーザーです。

美容に関心の高い方や、夏に向けてムダ毛を処理したい方、結婚式でウェディングドレスをキレイに着こなしたい方が多いでしょう。

年代は10代後半の学生から30代頃と幅広いですが、WebサイトやSNSで日常的に情報収集している年代でもあるため、Web広告はマッチしています。

Web広告なら不特定多数にアプローチせず、親和性の高いターゲットに直接アプローチできるため、広告費の無駄も省けるでしょう。

潜在層に認知してもらえる

Web広告は『潜在層へのアプローチ』もできます。

潜在層とは、商品の購入やサービスの申し込みに対して具体的な検討段階に入っていないが、興味や悩みを持っているユーザーのことをいいます。

脱毛サロンの潜在層は、美意識が高くいつでも肌をきれいにしていたいユーザーや、ムダ毛処理による肌トラブルに悩んでいるユーザーが考えられます。

潜在層は脱毛に興味を持ちつつも、どこの脱毛サロンにしようか、予算はいくらくらいかなどの具体的な検討まではできていない段階です。

そのため、こういったターゲットに対して閲覧するサイトに広告を表示するようにしたり、脱毛サロンの紹介ではなく脱毛をするメリットをアプローチすることで、さらに具体的に検討を始めるアクションを起こすきっかけを作ります。

Web広告様は様々な手法や掲載ができる場所があるため、見込みの高いターゲットに属性を絞れ、ターゲティングも可能です。

脱毛サロンとの親和性が高く、将来的に利用してくれるお客様になる可能性が高いユーザーに、効率的にアプローチして認知を高めることができます。

脱毛サロンがWeb広告で成功するポイント

Web広告を利用したからといってすぐに集客できるわけではありません。

ここではWeb広告を出して成功するためのポイントをご紹介します。

サロンの強みや特徴を広告にする

Web広告を出す時に重要なのは、『脱毛サロンの特徴や強み、他の脱毛サロンとは違う部分を分析して打ち出す』ことです。

脱毛サロンは競合が多いため、ユーザーも各脱毛サロンを比較して違いや特徴を知りたいでしょう。

そこで差別化を図るためには、自社の特徴や強みを全面に出し、他社との違いを知ってもらうことが必要です。

差別化を図るためには、メニューのラインナップや脱毛機器の特徴、お客様に満足していただけるサービスなど、この脱毛サロンを利用するからこそ得られるメリットを洗い出します。

店舗数の多さや、店舗の立地や利便性も強みとなります。

サロンのターゲット層を明確にする

Web広告はターゲットを絞って表示するため、『サロンのターゲット層を明確にする』必要があります。

サロンのある立地や価格帯、キャンペーン内容などでサロンにとって親和性の高いターゲットは絞られてくるはずです。

ターゲットを明確にすることで、テキストで使用するキーワードやアプローチ方法、広告のデザインも変わってくるでしょう。

サロンのターゲットによって、相性のよい広告方法も変わってきます。

広告を毎月出稿する

Web広告は『季節を問わず毎月出稿する』ことをおすすめします。

一般的に脱毛サロンの繁忙期は露出が多くなり始める夏前ですが、夏前でも脱毛をするアピールポイントは多くあります。

年間を通して出稿することで認知度を高める効果もあるため、夏に限らず年間を通して出稿しましょう。

長期間にわたってWeb広告を出稿することでデータとして蓄積されるため、ユーザーの傾向や動線、反応のよい文言やデザインなどが把握しやすくなります。

多くのデータがあることで次の広告にも活かせるでしょう。

広告表現には注意する

脱毛サロンの広告は『誤った認知を与えない』よう、消費者庁では景品表示法(景表法)を定めています。

実際よりも脱毛効果が高いような誇大広告や、月々の支払額を低くして総額を表示せず、あたかもその金額だけで脱毛に通えるような表現などは不当な表示とみなされます。

実際に、広告の内容が景品表示法違反となり、行政処分を受けた脱毛サロンの企業もあるため、知らなかったでは済まされません。

景品表示法に反した場合は広告掲載が停止にされるだけでなく、サロン自体の運営を左右する恐れがあるため、法律に則った広告表現を使いましょう。

来店につなげる脱毛サロン広告の作り方

ユーザーにWeb広告を見てもらい脱毛サロンに来店してもらうためにはどうすればいいのでしょうか。

ユーザーに刺さり、予約して来店してもらうための広告の作り方をご紹介します。

関連記事
脱毛サロン特化型予約システムを導入する6つのメリット

サロンのターゲット層に広告を出す

サロンの特徴や強みによってターゲット層が絞られてきますが、Web広告を作る際には『ターゲットを意識した内容』で作成していきましょう。

ユーザーの視点に立ち、お悩みやサロンに求めることなど、どういった文言や打ちだし方をすれば刺さるのかを考えていきます。

ターゲット層が好みそうなデザインや色使いにも気を付けましょう。

テキストだけでなくイラストや画像を入れると目に付きやすく、一目でサロンの特徴がわかります。

ディスプレイ広告やランディングページなどの視覚的な広告では、ABテストを行ってデザインを改善するのもいいでしょう。

広告配信時にターゲティングをする

ターゲット層に刺さる広告を打ち出しても、実際に目に留まらなければ意味がありません。

Web広告のターゲティングを細かく設定できる利点を活かし、『広告配信時には目的に合わせたターゲティング』を行いましょう。

『リスティング広告』はユーザーが検索したキーワードに合わせて、情報を求めて行動したタイミングで広告が表示されます。

リスティング広告では以下の設定ができます。

  • 曜日・時間帯ターゲティング
  • サイトリターゲティング
  • 地域ターゲティング
  • デバイスターゲティング

『ディスプレイ広告』はWebサイト内に設けられている広告枠内に掲載でき、さらに細かく設定できます。

  • 性別・年齢
  • 地域ターゲティング
  • 曜日・時間帯ターゲティング
  • オーディエンスカテゴリーターゲティング
  • サイトリターゲティング
  • サイトカテゴリーターゲティング
  • プレイスメントターゲティング
  • サーチキーワードターゲティング
  • デバイスターゲティング

細かいターゲティングを行えば見込みの高いターゲットにのみアプローチできるため、広告費の無駄が省けます。

エリアターゲティングで絞り込みをする

Web広告は地域を限定した『エリアターゲティング』が行えます。

地域に特化したアプローチができるため、脱毛サロンのあるエリアに限定すれば、アクセスしやすいユーザーを狙うことができます。

脱毛サロンは定期的に通う必要があるため、エリアを絞って探すユーザーは多いです。

サロンの立地は重要となるため、地域を限定すれば通いやすさや利便性をアピールできます。

伝わりやすい価格表現をする

ユーザーは脱毛サロンを比較する際に価格やサービス内容を重視する傾向があります。

脱毛サロンは利用者の増加とともに価格競争も激しくなっているため、広告では安さだけを全面に出していたり、月々の支払額だけを出して総額を出していなかったりなど、紛らわしい表現をすることがあります。

しかし、誤解を招くような表現や価格表現はユーザーの信頼を損なうだけでなく、薬機法や景表法に触れる可能性もあります。

ガイドラインに沿い、『ユーザーに伝わりやすい価格表現』にするようにしましょう。

多くのサロンが取り組む集客方法

脱毛サロンが真っ先に考える広告と言えば大手ポータルサイトへの掲載でしょう。

デジタルが普及するこの時代においてWEB系の広告は十分に活用できれば、大きなリターンを得ることができます。

有名なポータルサイトであればあるほどユーザー数も多いので、サロンを効率的に宣伝することも可能です。

もちろん、数あるサロンから選んでもらえるようにしなければならないので、サロンの強みや格安クーポンなど「どうしたら選んでもらえるのか」を突き詰めていく必要があります。掲載すればOKというわけではありません。

広告宣伝費が本当に正しいのか、やればやるほどマイナスになっていないかを定期的に見直しが必要です。

とりあえず掲載しようとスタートして、そのままになっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

広告運用の注意点

 

広告運用にはコストがかかるため、新規獲得にかかるコストがどれくらいになるのか概算をわかっていなければなりません。

広告運用にかかるコストや注意点について見ていきましょう。

WEB広告に欠かせないCPA(顧客獲得単価)とは

 CPAとは、『(Cost Per Acquisition)=顧客獲得単価』

『1件の新規獲得にかかる販促コスト』のことを指します。

ここからはご自身のサロンに置き換えて考えてみましょう。

「費用対効果」が合っているかどうか。広告費に対して、月何件の新規集客ができているかを考えていきます。

例えば、10万円の広告費を使い、月20名の新規集客ができた場合、

¥100,000÷20=¥5,000

CPAは¥5,000となります。

CPAには、

「限界CPA」・・・1件の新規獲得で掛けられる最大(限界)の広告費

「目標CPA」・・・1件の新規獲得のために広告費をいくらかけるのがベストか

という指標があります。

リピーターを入れて計算してはいけない

CPAの算出で注意していただきたいのは、

“リピーターも集客数に入れてカウントすること”

予約数が多く、CPAが低くなるとポータルサイトが正解と勘違いしてしまう可能性があります。

必ず、『新規』の数だけで計測してください。

また、サロンオーナーから「リピーターさんもポータルサイトから予約してもらってますよ」と伺うことがあります。

『顧客の流出』は、ポータルサイトの弱点です。

ライバルサロンも多く掲載されているため、顧客が流出するリスクもあります。

そういったリスクは極力無くしていきましょう。

ポータルサイトは予約サイトではなく、広告媒体です。

細かい部分ですが、やるべきことにしっかり取り組むことが重要です。

【限界CPA】1件の新規獲得に掛けられるコストは粗利以内に!

「1件の新規獲得で掛けられる最大の広告費」のことを、限界CPAと呼びます。

一般的に、脱毛サロンの場合は、粗利(売上-原価)がこの限界CPAとされています。

平均単価¥8,000で原価が20%の場合、

¥8,000-¥1,600=¥6,400が限界CPAです。

つまり、

限界CPA(1件の新規獲得コスト)が¥6,400以上だと「集客するたびに赤字になっている」状況です。

限界CPAは粗利以内に抑える必要があると言われています。

超えてしまっている方もご安心ください。

リピーターに繋げていくことができれば、正しいコストとして捉えることも可能です。

リターンを高めるためのLTV(顧客生涯価値)とは?

脱毛サロンでCPAを考える際に、もう1つ重要なものとしてLTV=顧客生涯価値があります。

LTVとは、『1人の顧客が将来的にどれくらいの価値をサロンに与えてくれるか』です。

脱毛サロンにおいて、最重要ともいえるリピート率が高いサロンほど、

LTVが高い=1人の顧客が与えてくれる利益が大きいということになります。

例えば、

平均単価¥8,000、原価20%の上記サロンで6回通って頂いた場合、

(¥8,000-¥1,600)×6回=¥38,400

CPAと一緒に考えてみると、

¥5,000で獲得したお客様が¥38,400の利益をもたらしてくれたと考えることができます。

仮に、体験メニューだけでリピートに繋げられなかった場合、ほぼ利益はありません。

人件費を考えたらマイナスな可能性があります。

新規集客以上に大事なのは、「リピート率」になります。

いくら広告費をかけて新規集客できてもリピート率が低ければ、

利益を増やしていくことが出来ません。

まとめ

サロン規模に関わらず、多くのサロンオーナーが利益を最大化させ、お客様、従業員に還元することを目標に日々サロン運営に励んでいることと思います。

脱毛サロンの最重要指標ともいえる「リピート率」、特に2回目の来店に繋げることが非常に難しいと言われています。

今のCPAが本当に正しいのか、リピート率を上げるための取り組みができているのか、安定したサロン運営に向けてお考えいただくきっかけになれば幸いです。

「広告費をカットするべきかもしれない…」

「リピート強化の取り組みができていなかった」という方へ、
脱毛サロンならではの仕組みを反映させた脱毛特化型予約・顧客管理システム「デピザーブ」はこちら

このコラムの執筆者

株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
コンフォートジャパンのコラム編集担当です。
美容業界で長く美容機器メーカーとして存続しているコンフォートジャパンが、皆様のお声に応えるべく、脱毛関連はもちろんのこと、サロン運営に役立つ情報を発信していきます。