脱毛機を選ぶ時に注目すべき「単位」とは?
脱毛機の結果と関係する熱量や電力量などを表す単位として、
JやJ/㎠、WやVなどがございます。
メーカーによって表記の仕方が異なりますので、どの単位が何を示しているのかを本コラムで解説させていただきます。
J(ジュール)、J/㎠とは
単位の意味
これらの二つの単位は脱毛の結果出しに最も直結する出力(熱量)の単位となっております。
非常に混同しやすいですが、意味の異なる単位となります。
しっかり理解いただくことでより公正な目線で脱毛機をお選びすることができるかと思います。
それぞれの単位の意味は下記のようになります。
J → ハンドピース照射面の全体からでる出力
J/㎠ → ハンドピースの照射面のうち1㎠での出力
画像のようなイメージです。
単位を統一する方法
JからJ/㎠、J/㎠からJにそれぞれ同じ単位には直すには特別難しいことはなく、下記のように計算します。
・JをJ/㎠にする方法
出力(J) ÷ 照射面積(㎠)=1㎠あたりの出力(J/㎠)
・J/㎠→Jにするには
1㎠あたりの出力(J/㎠) × 照射面積(㎠)=出力(J)
表記の違いによる例
例を挙げてご説明させていただきます。
下記2種類の脱毛機があったとします。
A:照射面積8㎠で最高出力50Jの脱毛
B:照射面積8㎠で最高出力10J/㎠の脱毛
同じ照射面積でこのような表記だとAの方が出力の数字が大きいので、高出力な脱毛機に見えますよね。
でも実際は違います!
Aの脱毛機を計算式(JをJ/㎠にする方法)に当てはめてみると、、
50J÷8c㎡=6.25J/㎠
Bの脱毛機は10J/㎠なので、Bの脱毛機の方が強いことが分かります!
逆にBの脱毛機を計算式(J/㎠をJにする方法)でも同じようにどちらが強いか比較ができます。
10J/㎠×8㎠=80J
Aの脱毛機は50Jなので、同様にBの脱毛機の方が強いことが分かります!
JもJ/㎠も同じだと思っている方がけっこういらっしゃいますので、ここは気をつけて見るようにしましょう!
W(ワット)、V(ボルト)とは
単位の意味
脱毛機におけるW(ワット)やV(ボルト)とは、出力ではなく下記数値になります。
W:消費電力量(機械を動かすための電力で電気代に直結します。)
V:電圧(日本国内の電気製品は100Vを前提に作られていることが多いです。)
V(電圧)は結果に影響する?
電圧とは電気を流す圧力のようなものです。
電圧が強くなるほど電気を押し出す力が強くなります。
つまり、100Vの脱毛機よりも200Vの脱毛機の方が、電気を押し出す力自体は強くなります。
ただ、効果に直結するのは前述のJ(ジュール)出力(熱量)になりますので、200Vの脱毛機の方が結果が出やすいわけではありません。
200Vの脱毛機は建物側のコンセント工事が必要なため、数万円の支出が増えてしまうデメリットがございます。
W(消費電力量)は電気代に影響する!
例えば、1400Wと3000Wの脱毛機の1か月の電気代の比較となります。
1400W(ルネッサンスシリーズ) 6,048円
3000W(タワー型の脱毛機) 12,960円
※1kWh 27円で計算
※1ヶ月のうち稼働日20日で1日当たり8時間稼働した場合のシュミレーション
1ヶ月で二倍以上の電気代の差があります!
数字が大きい方が効果的に優れているようなことはありません。
まとめ
J、J/㎠や照射面積などの表記がない脱毛機に興味を持たれた際には、直接メーカーに質問するのが1番安心できるかと思います。
あえて表記していないのであれば、そこには何かカラクリが存在するかもしれません。
J、J/㎠は結果に直結と記載しましたが、出力が高ければ高い方が良いというわけではありません。
出力が高すぎると、毛乳頭及び皮脂腺開口部という部分を破壊損傷してしまい、医療行為に該当してしまいます。
稀にかなり高い出力をホームページなどに記載されている業務用の脱毛機メーカーがございますが、
メーカー側のパフォーマンスの面で記載しており、実際に講習時には「最高出力まで出さないでください」と出力制限されるケースがほとんどです。
中立・公正な第三者機関で安全性のテストをした機械をお選びいただくのがサロン様の成功の近道かと思います。
業務用脱毛機を選ぶときは、値段や脱毛方式だけでなく、信頼できるメーカーか・購入後の保証があるか・壊れにくいかどうかなどを確認することが大事です。
参考記事:個人サロンの本当に正しい業務用脱毛機の選び方! 上場企業はいかにして優れた脱毛機を探すのか?
本コラムに記載した単位は、脱毛機のパンフレットに記載がございます。
単位の意味なども把握したうえで、脱毛機選びをすることをお勧めいたします。