更新日:2023.06.01

予約管理ツールの機能と注意点|導入方法と導入前に知っておきたいポイントを解説

予約管理ツールの機能と注意点|導入方法と導入前に知っておきたいポイントを解説

予約管理ツールを導入すれば予約対応がスムーズになり、お客様側もサロン側も負担を減らせます。

予約管理だけでなく多くの機能もあるため、使いこなせるとコスト削減にも役立つツールです。

しかし予約管理ツールは多くの提供会社から出ているため、どんなものを選べばいいのか迷ってしまうでしょう。

本記事では、予約管理ツールの機能や導入前に知っておきたい注意点、選ぶ時のポイントについて解説します。

予約管理ツールとは?

予約管理ツールとは予約制のサロンや施設などの各種サービスを提供する企業が、オンラインで予約を受け付けるシステムです。

パソコンやタブレット、スマートフォンを使用して予約日時を確認し、そのまま予約が受けられます。

タブレットやスマートフォンからの予約はアプリで対応しているツールもありますが、同様のシステムです。

予約管理ツールは単に予約を受け付けるだけでなく、予約後に予約完了メールの送信や、来店前のリマインドメール、来店後のサンキューメールなどの自動配信機能もあります。

来店前後のアンケートの実施や決済など、来店までの対応をスムーズにする機能もあるため、活用することで手動で行っていた手間が省けます。

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予約管理ツールの主な機能

予約管理ツールには予約管理機能だけでなく、さまざまな機能が搭載されています。

多くの予約管理ツールに搭載されている機能をご紹介します。

①予約受付

予約管理ツールのメインとなる機能です。

来店して直接予約をしたり電話対応で行っていた予約受付がインターネット上からできるため、365日24時間いつでも受け付けが可能となります。

サロン側としては営業時間外で対応できなかったお客様の取りこぼしが防げ、お客様としては営業時間を気にせず自分のタイミングで予約できるので双方にメリットがあります。

多くの予約管理ツ―ルではカレンダー型の予約ページがあり、空いている日時が空欄や○×などでわかりやすく表示も可能です。

②予約変更受付

一度受け付けた予約を、変更したりキャンセルできる機能もあります。

予約時に誤った日時を選択してしまい、予約完了メールが来た時に気付いて変更するケースもあるため、必須な機能です。

お客様としては予約をすぐにキャンセルできたり変更できるのは安心感につながるため、来店へのハードルが下がります。

ネット予約後の変更やキャンセルを電話対応のみなどにしてしまうと、無断キャンセルになる恐れがあるため、予約管理ツールを決める時の重要なポイントになります。

③メール配信

メール配信機能は、予約完了と同時に確認メールや予約日前にリマインドメールなどが配信される機能です。

予約完了メールは予約確定後に配信されるので、お客様も予約が取れたのだと安心でき、予約日時の確認もできます。

予約時に「予約を受付けました」という仮予約のメールを配信し、スタッフが予約内容を確認してから完了メールを配信できる機能もあります。

リマインドメールは予約日前日に自動的に配信されるので、予約忘れの防止に役立つでしょう。

予約と同時に受けたい施術内容や希望などが入力できるアンケート機能があると、カウンセリングでヒアリングする手間が省けてお客様を待たせず施術に進むことができます。

④顧客管理

予約時に入力されたお客様情報や、カウンセリングや施術中にヒアリングした情報を管理できる顧客管理機能もあります。

年齢やお住まいの地域、施術内容や料金などがすぐにわかり、収集した関連データと紐づければマーケティングとしても活用できる機能です。

Googleアナリティクスと連動できるサービスもあり、自動的に顧客情報を分析してデータ化できます。

ユーザー満足度を向上させるためのキャンペーン内容や、新しいメニュー展開などに活かせる貴重なデータとなるでしょう。

⑤複数店舗の管理

複数店舗を運営しているオーナーには、複数店舗を一度に管理できる機能が便利です。

1つのログインIDでそれぞれの店舗の管理画面にログインできるので、各店舗ごとのログインが不要です。

閲覧権限も管理できるので、スタッフだけが管理できる機能や項目、オーナーだけが管理し閲覧できるなど権限管理できます。

各店舗ごとの予約状況や売り上げなど、予約管理ツールに登録されている情報をCSVデータでダウンロードできる機能もあるため、ミーティングなどにも活用できる機能です。

⑥決済・入金管理

決済や入金管理ができる機能は、予約と同時に決済や毎月定額の支払いができる機能です。

クレジットカード・各種電子マネー・コンビニ決済などに対応しており、予約から決済までスムーズにできるため、あとは来店するだけになります。

事前に決済を済ませておくことで無断キャンセルの防止にも役立つため、急に予約枠が空くことを防げます。

さまざまな支払い方法に対応して利用しやすくすることで、新規顧客の獲得やリピーター率の向上にもつながるでしょう。

入金管理機能は、施術後にお支払いの場合も管理できる機能で、決済機能と統合されていると店舗の売り上げ管理が一括でできるので便利です。

支払い方法によって別々のシステムで管理していると、計算が合わなくなってしまったり、売り上げ管理が面倒になることがあります。

手作業ではミスが起こりやすい入金管理を、予約管理ツールを使って一括にすることでミスを事前に防ぐことが可能です。

⑦外部サービス連携

さまざまなサロン予約を一括で請け負っているサービスや、POSレジなどの外部サービスと連携することでより便利になることもあります。

サロンを紹介しているサイトで寄せられたネット予約が自動的に反映されるので、予約管理が楽になるでしょう。

自社サイト以外でもLINEやInstagramなどを利用しているサロンもありますが、お客様が見ている画面からすぐに予約サイトに飛ぶので、予約の取りこぼしも防げます。

外部サービスと連携すれば集客できる機会が多くなるため、あらゆる層に向けてアピールが可能です。

予約管理ツールのメリット

予約管理ツールは、お客様は365日24時間いつでも予約ができる、サロン側は予約情報を簡単に管理できるといったメリットがありますが、それだけではありません。

予約管理ツールを使うことで、予約管理だけでなく顧客情報管理や決済などの手作業で行っていた業務管理が一括でできるようになります。

予約完了メールやリマインドメール、予約と同時に決済など自動化することで削減できることも多いため、その分サービス向上のために時間を費やすことができます。

予約管理ツールを長期間使用することで、情報も蓄積されてデータ化されるので、今まで見えてこなかった新しい発見もあるかもしれません。

紙ベースでの予約台帳やカルテでは難しいため、予約管理ツールだからこそできる活かし方でもあります。

あらゆる機能を一括化できるため、これから開業を目指しているオーナーや、管理しなければならない作業が増えて人手が不足しているサロンは導入するメリットが多いでしょう。

予約管理ツールのデメリット

予約管理ツールは便利でメリットが多い反面、デメリットもあります。

サロン側だけでなくお客様も利用するシステムのため、使い慣れていない方が操作を間違える可能性も懸念されます。

「予約できたと思ったらできていなかった」「日時を間違えて入力したけど気付かなかった」「キャンセルしたつもりだったけどできていなかった」などの事例が考えられるでしょう。

またサロン側でも設定を間違えてしまうと、予約がまだ確定できていないのに予約完了メールを配信してしまうなどのミスも起こる可能性があります。

電話予約や来店予約など従来の予約方法と並行していると、口頭で受けた予約を予約管理ツールに入力し忘れる、受けた後にネット予約が入ってしまったなども考えられます。

予約漏れを防ぐためには、口頭で予約を受け付けながら同時に入力するなどの対策が必要です。

予約管理ツールを導入する前に考えておきたいポイント

予約管理ツールは多くのサービスがあるため、導入するべきツール選びに迷ってしまう方が多いでしょう。

それぞれに特化したジャンルや搭載されている機能が違うため、導入前に考えておきたいポイントをチェックして、サロンに合った予約管理ツールを絞っていきます。

予約管理ツール選びで後悔や失敗しないためのチェックポイントを解説します。

導入の目的や目標を明確にしておく

予約管理ツールを導入する際に、ツールを使う目的や利用することで解消したい問題を明確にすると選びやすくなります。

目的や目標があいまいのままだと、無駄な機能を搭載して使いにくくしてしまったり、本当に必要な機能が搭載されていないなどの事態が発生することもあります。

明確にすることで情報が絞られるため、サロンに合ったツールをみつけやすくできます。

導入後の事業成長を視野に入れてツールを選ぶ

導入する目的は予約管理や顧客管理だけかもしれませんが、予約管理ツールは便利な機能が多数あるので、長期的に見据えて検討してみましょう。

顧客情報を蓄積してデータ化しマーケティングに活かしたり、新たなメニューを展開してサロン情報を配信するなど集客アップのための機能もあります。

導入時には利用できる機能が少ないと感じても、使いこなしていくうちに活用が見込める機能もあるため、どのような機能があるのかチェックしておきましょう。

ツールの機能や特徴について十分な比較検討を行う

サロンに合っているツールや美容業界に特化したツールなど、ある程度種類を見ていくと候補を絞ることができます。

しかしそれぞれの機能は同じようでも、特徴や使い勝手、料金プランは異なるため比較は必須です。

利用料金が安いから、知り合いのオーナーも使っていたからなどの理由だけで選択せず、十分な比較検討をしてサロンに適したツールを選ぶことが重要です。

導入前にフリープランやお試し版を利用する

予約管理ツールの中には無料で試せるサービスや試用期間を設けているサービスもあるので、そういったサービスを利用して多くのツールを実際に使ってみることでわかることもあります。

導入しようか検討している場合は、フリープランなどがあると試しやすいため、導入を決めていなくてもまずは試してみるのもいいでしょう。

実際に操作する中で使い勝手のよさや搭載されている機能の特徴などがわかるので、気軽に試してみましょう。

予約管理ツール導入の注意点

予約管理ツールは導入すればすぐに使えるというわけではありません。

サロン側としては搭載されている機能を使いこなせるようにならないといけず、お客様側の操作方法も熟知しないと質問を受けた時に答えることができません。

予約管理ツールを導入する時の注意点について解説します。

導入に手間がかかる

既存のWebサイトやSNSなどとに予約システムを設置する場合、連携するのにそれなりの手間がかかります。

自社でサイト作成やSNSの管理をしていて多少の知識があれば設置できることはありますが、サイト作成や管理をほかの業者に委託している場合は自分での設置は難しいかもしれません。

サービスを提供する会社がどこまで導入のサポートをしてくれるかにもよるため、ツールを選ぶ時には機能などもチェックしつつ、導入方法についても確認だ必要です。

システムの保守やメンテナンスが必要

予約管理ツールはインターネットと繋がるため、顧客情報やサロンの管理情報を守るためのセキュリティが必須です。

セキュリティを保つためには定期的なシステムの保守やメンテナンスが必要なのは、便利に利用できる反面デメリットな部分でもあります。

端末ごとの管理になるか、クラウド上での管理になるのかでもセキュリティ方法は変わるので、セキュリティ体制についても確認が必要です。

無料プランは機能に制限がある

無料プランは費用を抑えて導入したいサロンにとっては便利なサービスですが、利用できる機能に制限があることもあります。

1ヶ月に受けられる予約数に制限があったり、出したいデータをすぐに出せないなど手間がかかることが多いです。

複数店舗で導入する場合は制限が多いとかえって使い勝手が悪くなるため、1店舗のみなどの小規模のサロンに向いています。

無料プランで始めてみて、利用していくうちに有料プランに切り替える選択肢もあります。

ただし無料プランがあるからという理由だけで決めずに、ほかのサービスとも比較してみてください。

予約管理ツールの導入方法

予約管理ツールを導入するにはいくつかの方法があります。

既存のサイトを持っていたりSNSのみの運用など、予約管理ツールを設置したいツールによっても変わります。

URLを設置する

自社のホームページやブログなど既存のサイトがある場合は、サイトの予約画面のURLリンクを設定するだけで導入できます。

新たにサイトを作り変える必要がなく、元々所有していたサイトに設置するだけなので簡単です。

ホームページ内のあらゆるコンテンツ内に設置できるため、メニュー紹介やサロンの様子を紹介しているページなどの設置すれば、自然な流れで予約につなげることができるでしょう。

プラグインを埋め込む

予約管理ツールで作成したカレンダーなどのシステムを、自社のホームページにプラグインとして埋め込む方法です。

サイトをWordPressで作成している場合は、WordPress専用のプラグインがあり、埋め込むだけですぐに導入できます。

ただプラグインを導入しただけでは機能しないので、適切な場所に設置しなければなりません。

設置にはHTMLやCSSなどの知識が必要ですが、あらかじめコードが用意されており、管理画面内の設置する部分はある程度決まっているので、希望の場所に設置可能です。

WordPress上でも管理できる機能もあるので、WordPressを使いこなしている方には導入しやすいでしょう。

予約用のサイトを作成する

予約用のサイトを予約管理ツールを使って作成する方法もあります。

自社のホームページやブログなどの情報を提供できるようなコンテンツがない場合は、一から作成できます。

テンプレートがあるので、希望のデザインや必要な機能を選ぶだけで簡単に作成可能です。

コーディング知識がなくても作成できるので、サイト作成をハードルの高いことだと思っている方は、どのようなものがあるか見てみるだけでもいいでしょう。

導入する際にはドメインを取得したりサーバー契約が必要になることもありますが、大変に感じるのは始めだけです。

予約システムを兼ねた自社のホームページが作成できるので、自社サイトを作成したいと思っている方は予約用サイトを作成するという方法もあります。

まとめ

予約管理ツールの機能と、導入する時に知っておきたい注意点について解説しました。

予約管理ツールは種類が多いだけでなく、機能や導入時の方法もさまざまなので、絞り込むだけでも大変な作業です。

知識がないと選ぶ際に失敗してしまい、導入してから後悔することも少なくありません。

導入方法と導入前に知っておきたいポイントを理解し、サロンに合った予約管理ツールを導入しましょう。

 

このコラムの執筆者

株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
コンフォートジャパンのコラム編集担当です。
美容業界で長く美容機器メーカーとして存続しているコンフォートジャパンが、皆様のお声に応えるべく、脱毛関連はもちろんのこと、サロン運営に役立つ情報を発信していきます。