永久脱毛の定義とは？光脱毛との違いと比較について徹底解説

永久脱毛の定義とは？

永久脱毛の定義について説明します。

永久脱毛と聞くと「完全に毛が生えてこない状態」をイメージしてしまいがちですが、実は完全に毛がなくならなくても定義を満たせば永久脱毛と呼ぶことができます。

日本においては永久脱毛の定義が定められていないため、アメリカで定められている基準を元にして説明します。

AEA（米国電気脱毛協会）によれば、永久脱毛とは「最終脱毛より1ヶ月経過後に、毛の再生率が20%以下である状態」を指します。

FDA（アメリカ食品医薬品局） では、「一定の脱毛施術を行った後に再発毛する本数が、長期間において減少し、その状態が長期間に渡って維持されること」と定義されています。

つまり、完全に毛が無くならなくても永久脱毛と呼ぶことが可能なのです。

毛には「毛周期」と呼ばれる毛が生え変わる周期があり、脱毛によって毛根を破壊しても、毛が生え変わることでまた新しい毛が生えてきます。

脱毛では1回あたり10〜20％の毛にしか作用しないため、1回で完全に脱毛を行うことはできず、5〜10回程度脱毛を繰り返す必要があります。

そのため、永久に毛が1本も生えてこない状態を維持することは非常に難しいといわれています。

永久脱毛ができるのは医療機関だけ

永久脱毛ができるのは医療機関に限られています。

永久脱毛は毛根を破壊する医療行為です。

医療機関では毛根を破壊して毛を減らすことができますが、明確に永久脱毛と認められているのは「ニードル脱毛（針脱毛）」のみです。

同じく医療機関で行う「レーザー脱毛」も毛根を破壊して毛を減らすことができますが、厳密には永久脱毛ではなく効果は半永久といわれています。

開発されてからまだ歴史が浅いため、永久脱毛の定義を満たしていないためです。

しかしレーザー脱毛の場合でも一度抜けた毛は二度と生えてこないと考えられており、実質的に永久脱毛と同じ効果があるといわれています。

それぞれの脱毛方法はメリット・デメリットが異なるため、希望の仕上がりや特徴に応じて使い分けるのがおすすめです。

光脱毛は永久脱毛ではなく「抑毛・制毛」効果のある脱毛

光脱毛は永久脱毛ではなく、「抑毛・制毛」効果のある脱毛方法です。

光脱毛とは、主にエステサロンで行われている脱毛方法です。

名称はサロンによってさまざまですが、「IPL脱毛」「エステ脱毛」「フラッシュ脱毛」とも呼ばれています。

光脱毛ではIPLなどの脱毛効果のある光を照射して脱毛を行いますが、医療行為ではないため毛根を破壊することはできません。

そのため、一時的に毛が生えるのを抑えられますが、時間が経つと毛はまた生えてきます。

光脱毛は出力が弱い分、医療レーザー脱毛に比べると回数が多くかかり、脱毛完了までの期間は長くなります。

一度脱毛を完了しても毛がまた生えてくることがあるため、永久脱毛ではないことを理解しておきましょう。

光脱毛でも自己処理がいらない状態を保つことはできる

光脱毛は永久脱毛ではありませんが、自己処理がいらない状態を保つことはできます。

一度光脱毛を完了しても、10代で脱毛して時間が経過した場合や妊娠・出産を経た場合などは再度毛が生えてくることがありますが、実際にサロン脱毛を完了した方のほとんどは自己処理がいらない状態を保つことができています。

脱毛を受けていない方の場合、シェーバーや毛抜きで自己処理を行うことで肌への負担が増え、ダメージから守るためにムダ毛が増えるといわれています。

脱毛を完了させることで自己処理の頻度が減り、肌への負担が軽減されることでムダ毛が生えてくるスピードが遅くなり自己処理が不要になるということです。

光脱毛で自己処理が不要なレベルまで脱毛を完了させてしまえば、ムダ毛を抜いたり剃ったりする必要がなくなり、さらに自己処理の頻度が減っていきます。

光脱毛と永久脱毛（医療脱毛）の違い

光脱毛と永久脱毛（医療脱毛）の違いについて説明します。

光脱毛と医療脱毛では以下のような違いがあります。

光脱毛は照射パワーが弱いため、毛根を破壊することができません。

施術回数を重ねることで徐々に発毛組織を弱らせていくことで一時的な減毛効果を発揮します。

1回あたりの効果は小さいため回数がかかりますが、肌負担が少なく痛みを感じにくいというメリットがあります。施術を行うのはエステサロンのスタッフやエステティシャンで、施術に際し特別な資格は必要ありません。

一方で医療脱毛は毛根や発毛組織を破壊できるため、長期的な脱毛効果が期待できます。

1回あたりの施術効果が大きく、施術回数が少なくてすむのがメリットです。

医療脱毛は肌への負担が大きいため施術中の痛みを感じやすく、施術後に肌が乾燥したり赤みが出たりしやすくなります。施術者は医師または看護師で、資格を所持していなければ施術を行えません。

光脱毛と医療脱毛それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解し、自分の肌質や希望にあった脱毛方法を選択するのがおすすめです。

脱毛器の照射パワー

上の表は脱毛器の照射パワーをまとめたものです。

光脱毛は波長の異なる光を複数組み合わせており、エネルギーが広範囲に拡散します。

そのため効果はマイルドで優しく、毛根を破壊するほどのエネルギーはありません。

医療脱毛で使用するレーザーは1つの波長を集中的に照射するため、狭い範囲に集中的に効果をもたらします。

レーザー脱毛であれば効率的に脱毛することが可能です。

脱毛回数や期間

上の表は自己処理が不要になるまでの脱毛回数・期間をまとめたものです。

光脱毛は1回あたりの効果がマイルドな分、自己処理が不要になるまでは12〜18回かかり、期間は2〜3年と長めです。

医療脱毛は約5～8回、期間にして1〜2年で自己処理が不要になる方が多く、1回あたりの効果が高いという特徴があります。

施術時の痛み

上記は施術時の痛みを比べた表です。

個人差はありますが、光脱毛は痛みが少なく、痛みに弱い方や刺激を感じやすい方から人気があります。

VIOやワキなどの皮膚が薄い部分は痛みを感じる方もいらっしゃいますが、麻酔の使用ができません。

医療脱毛は効果が高い分、痛みも強くなります。

特にVIOやワキは痛みを感じやすく、「輪ゴムで弾かれるような痛み」と表現されます。

医療脱毛では麻酔を使用できるため、痛みが気になる方は麻酔で痛みを軽減することが可能です。

施術を行うスタッフ

上記は、脱毛施術を行うスタッフをまとめた表です。

光脱毛を担当するのはエステティシャンまたはエステサロンスタッフです。

エステティシャンの中にはエステの専門学校を卒業した方や民間資格を取得した方もいますが、特別な資格を取得していなくても施術を担当できます。

医療脱毛を担当するのは医師または看護師のみです。

医療脱毛は医療行為のため、医師または看護師の資格がなければ施術を行うことができません。

光脱毛のメリット

光脱毛のメリットについて紹介します。

光脱毛のメリットは以下の通りです。

• 濃くて太い毛に光脱毛は相性がいい
• 光脱毛は産毛から濃い毛まで脱毛が可能
• 日焼け肌やほくろが多い方も通うことができる
• ムダ毛を減らすことが可能
• 種類によって肌に優しい脱毛方法でもある

それぞれのメリットについて詳しく説明します。

濃くて太い毛に光脱毛は相性がいい

光脱毛は濃くて太い毛に相性がいいというメリットがあります。

光脱毛にはいくつかの種類がありますが、中でも「IPL」という光を使用した「IPL脱毛」は濃くて太い毛に効果を発揮します。

IPL脱毛は毛の色素である「メラニン」に反応する性質を持つため、メラニンが多く含まれる濃い毛・太い毛とはとても相性が良いです。

特にVIOやワキなど濃くて太い毛が多く生えている部位の場合は効果の実感がしやすいといわれています。

痛みを抑えながら太い毛や濃い毛を脱毛したい方は、IPL脱毛を選ぶのがおすすめです。

光脱毛は産毛から濃い毛まで脱毛が可能

光脱毛は産毛から濃い毛まで脱毛が可能という特徴があります。

光脱毛の一種である「S.S.C脱毛」は、濃い毛から薄い毛までさまざまな毛に効果を発揮し、肌質・毛質を問わず脱毛が可能です。

S.S.C脱毛とは、「ビーンズジェル」という脱毛効果のあるジェルを塗り、その上から「クリプトンライト」という特殊な光を当てて脱毛を行う方法です。

脱毛効果を実感するまで多少時間がかかるものの、他の脱毛方法では効果を実感しにくい産毛を脱毛できるというのは大きなメリットです。

「濃い毛も産毛もバランスよく脱毛したい」「医療脱毛を終えたけど産毛がまだ残っている」という方は、S.S.C脱毛を受けてみてはいかがでしょうか。

日焼け肌やほくろが多い方も通うことができる

光脱毛には、日焼け肌やほくろが多い方も通うことができる脱毛方法が存在します。

医療脱毛やIPL脱毛・S.S.C脱毛はメラニンに反応する性質を持つため、「ほくろや色素沈着が多い方」「日焼けをしている方」は脱毛を受けられなかったり、施術箇所に制限が出る場合があります。

光脱毛の一種である「SHR脱毛」は、メラニンに直接反応しないため日焼け肌などのメラニンが多い方でも脱毛を受けることが可能です。

SHR脱毛は「蓄熱式」と呼ばれる脱毛方法で、毛を生やす指令を出す組織を破壊して脱毛を行います。

2週間に1回のペースで施術を受けられるため、早く脱毛を終わらせたい方にもおすすめです。

「日焼けをして脱毛を断られた経験がある方」「早く脱毛を終わらせたい方」は、SHR脱毛を選ぶとよいでしょう。

ムダ毛を減らすことが可能

脱毛を行うことでムダ毛を減らすことができます。

光脱毛を受けた後、ダメージを受けた毛は1〜3週間かけて抜け落ちていきます。そのため、脱毛が完了していなくてもムダ毛の少ない肌を保つことが可能です。

脱毛を受けていない場合、自己処理を行うことで肌に負担がかかり、ダメージから肌を守るためにさらにムダ毛が増えるといわれています。

光脱毛で自己処理が不要なレベルまで脱毛を完了すれば、自己処理の頻度が減ってさらにムダ毛を減らすことが可能です。

種類によって肌に優しい脱毛方法でもある

脱毛は肌にダメージを与えてしまいますが、種類によって肌に優しい脱毛方法もあります。

光脱毛の一種である「ハイパースキン脱毛」は、体温と同じくらいの低温で脱毛を行うことができる肌に優しい脱毛方法です。

エステサロンで行う光脱毛の場合、通常は70〜80℃程度の熱が発生します。

そのため痛みを感じやすく、肌から水分が奪われて術後の乾燥や赤みが起こってしまいます。

ハイパースキン脱毛では38℃程度の低温で施術を行うため、痛みや肌へのダメージを抑えながら脱毛することが可能です。

ハイパースキン脱毛の光には美肌効果を持つ波長が含まれているため、脱毛と同時に美肌も叶えることができます。

肌への負担を最小限にしたい方におすすめの脱毛方法です。

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光脱毛のデメリット

光脱毛のデメリットについて説明します。

メリットの多い光脱毛ですが、以下のようなデメリットも存在します。

• 副作用の可能性がある
• 部位によって効果を実感されない場合もある
• ある程度の施術回数が必要になる

光脱毛のデメリットについてそれぞれ詳しく説明します。

副作用の可能性がある

光脱毛には、副作用の可能性があるというデメリットがあります。

光脱毛の副作用としては、「肌の赤み」「やけど」「痛み」などがあり、原因としては「照射パワーが適切でなかった」「肌が敏感になっていた」「日焼けしていた」などが考えられます。

副作用が起きた際は施術を行ったサロンに連絡をする必要がありますが、サロンで治療を行うことはできないため、提携している皮膚科を紹介してもらったり治療費を負担してもらうなどの対応になる可能性が高いです。

契約前のカウンセリングでは副作用が起きた際の対応を必ず確認し、納得した上で契約に移りましょう。万が一に備えて、行きつけの皮膚科を作っておくのもおすすめです。

部位によって効果を実感されない場合もある

光脱毛では、部位によっては効果を実感できない場合もあります。

光脱毛は永久脱毛ではなく、一時的に毛を生えにくくする効果を持っています。

長く通い続ければ毛は薄くなるものの、部位によっては効果の実感がしづらく効果が実感できないことがあります。

特に注意が必要なのはヒゲなどの太く濃い毛です。

数回施術を受けただけでは効果を実感できないことが多いため、回数を重ねる必要があります。

回数を重ねればだんだんと効果が出てくることが多いため、気長に通ってみるのがおすすめです。

ある程度の施術回数が必要になる

光脱毛のデメリットとして、ある程度の施術回数が必要になることがあげられます。

光脱毛は1回あたりの効果がマイルドな分、医療脱毛に比べて回数がかかります。

脱毛完了までには2〜3年程度かかるため、「途中で行かなくなってしまった」「通い忘れてしまった」という方も少なくありません。

決められた期間・回数をしっかりと通わなければ意味がなくなってしまうため、一度脱毛を始めたら完了まで通い続ける必要があります。

「根気強く通える自信がない方」「面倒くさがりの方」にはおすすめできないため、契約する前によく考える必要があります。

医療脱毛のメリット

医療脱毛のメリットについて説明します。

医療脱毛には以下のようなメリットがあります。

• 自己処理の手間が省くことができる
• 清潔を維持することができる

それぞれのメリットについて詳しく説明します。

自己処理の手間が省くことができる

医療脱毛を受けることで、自己処理の手間が省くことができるというメリットがあります。

医療脱毛では施術を重ねるごとに毛量が減っていくため、面倒な自己処理が不要になります。

医療脱毛を受けると一度毛が抜け落ち、再び毛が生え始めるまでは一時的にムダ毛がない状態が続くため、露出が多くなる夏や肌を見せる機会に備えて脱毛を受けておくのがおすすめです。

自己処理の頻度が減ることでカミソリやシェーバーによって肌を傷つける危険性が低くなり、肌トラブルを軽減できるというメリットもあります。

清潔を維持することができる

医療脱毛には、清潔を維持することができるというメリットもあります。

毛が密集している部分の毛量を減らすことで、「ニオイ」「ムレ」「かぶれ」「かゆみ」などの悩みを解決することが可能です。

特にVIOやワキなどのデリケートな部分は、脱毛を行うことで清潔を維持することができます。

男性の場合、腕毛やすね毛を脱毛することで清潔感アップが期待できるでしょう。

医療脱毛のデメリット

医療脱毛のデメリットについて説明します。

医療脱毛には以下のようなデメリットがあります。

• 永久脱毛を行うと元には戻せない
• 施術時に痛みを感じる

それぞれのデメリットについて詳しく説明します。

永久脱毛を行うと元には戻せない

医療脱毛のデメリットとして、永久脱毛を行うと元には戻せないことがあります。

医療脱毛は毛を生やす組織を破壊するため、一度毛が抜けた部分の毛は二度と生えてこないといわれています。

一度永久脱毛を完了させてしまうと、後から毛を生やしたくても生やせなくなってしまうことに注意しましょう。

特に注意が必要なのは「眉毛」「うなじ」「VIO」「ヒゲ」です。

これらの部位のデザインにはその時代や年齢に合わせた流行があり、後から後悔する可能性が高い部分です。

一度脱毛を完了させてしまうとデザインを変更することは非常に難しくなってしまうため、施術時にデザインをよく考える必要があります。

施術時に痛みを感じる

医療脱毛は施術時に痛みを感じることがあるため、痛みが苦手な方は注意が必要です。

医療脱毛は光脱毛よりも痛みを感じやすく、特に「VIO」「ワキ」「ヒゲ」など毛が濃く太い部位では強い痛みが生じます。

クリニックでは麻酔を使用して痛みを軽減することができますが、痛みがゼロになるわけではありません。

「痛みが苦手な方」「敏感肌の方」は事前にクリニックに相談するか、場合によっては光脱毛に切り替えることをおすすめします。

光脱毛と医療脱毛はどっちがおすすめ

「光脱毛と医療脱毛はどっちがおすすめ？」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

光脱毛がおすすめな方は以下のような方です。

• 痛みに弱い方
• 肌の負担を抑えたい方
• 脱毛と一緒に美肌も叶えたい方

光脱毛は効果がマイルドな分、痛みや肌への負担が少ないという特徴があります。

種類によっては美肌効果があるものもあり、美肌を目指したい方にもおすすめです。

一方で医療脱毛がおすすめな方は以下のような方です。

• 永久脱毛をしたい方
• 早く脱毛を終わらせたい方
• 少ない回数で脱毛を終わらせたい方

医療脱毛は光脱毛に比べて1回あたりの効果が大きく、永久脱毛をしたい方や早く脱毛を終わらせたい方に向いています。

「何回も通うのが面倒」「仕事が忙しくて毎月脱毛に通うのが難しい」という方でも、医療脱毛なら少ない回数で脱毛を完了することが可能です。

光脱毛と医療脱毛のそれぞれの特徴を理解した上で、より自分にあっている方を選ぶようにしましょう。

まとめ

本記事では、永久脱毛の定義や光脱毛との違いについて解説しました。

永久脱毛は「最終脱毛より1ヶ月経過後に、毛の再生率が20%以下である状態」、もしくは「一定の脱毛施術を行った後に再発毛する本数が、長期間において減少し、その状態が長期間に渡って維持されること」という定義が定められています。

永久脱毛と聞くと「毛が1本も生えてこない状態」「一生自己処理が不要」と思ってしまいがちですが、実際は毛が生えてくる可能性があることを理解しておきましょう。

永久脱毛を受けられるのは医療機関のみで、サロンで行う光脱毛は永久脱毛ではありません。

光脱毛と医療脱毛の違いを理解した上で、自分に合った脱毛方法を選択することをおすすめします。

「永久脱毛とは何か気になる方」「光脱毛と永久脱毛の違いが気になる方」は、ぜひ記事を参考にしてみてください。