医療レーザー脱毛機器を11種類紹介！レーザーの種類・照射方法や特徴を解説

医療脱毛で使用されるレーザーの種類とそれぞれの特徴

医療レーザー脱毛では、毛の黒いメラニン色素に反応するレーザーを使用して脱毛を行います。

医療レーザー脱毛機器に搭載されている主なレーザーは以下の3種類です。

• アレキサンドライトレーザー
• ダイオードレーザー
• ヤグレーザー

3種類のレーザーはそれぞれ波長の長さや得意とする毛質、照射可能な肌質などが異なります。

医療レーザー脱毛機器は1種類のレーザーを搭載しているものもあれば2種類以上のレーザーを搭載しているものもあり、搭載しているレーザーの種類によって得られる効果が異なります。

各レーザーの特徴を比較

まずは3種類のレーザーの違いを表にまとめました。

3種類のレーザーの大きな違いは「波長の長さ」です。

波長とは「レーザーをどのくらいの深さまで届けられるか」を表した数値で、波長の長さが短いほどメラニン色素を吸収しやすいという特徴があります。（メラニン色素を吸収しやすい＝メラニン色素の多い毛の脱毛が得意）

ここではそれぞれのレーザーの特徴をより詳しく解説していきます。

アレキサンドライトレーザー（755nm）

「アレキサンドライトレーザー」は3種類のレーザーの中で最も波長が短いレーザーです。

毛の黒いメラニン色素を吸収しやすく、太く濃い毛や剛毛の脱毛を得意としています。

アレキサンドライトレーザーは日本人の肌質や毛質に適していると言われており、多くのクリニックがアレキサンドライトレーザー搭載の脱毛機器を導入しています。

脱毛だけでなくシミ改善や肌質改善などの美容治療にも用いられるレーザーのため、アレキサンドライトレーザーで脱毛すると、副次効果として美肌効果も得られることがあります。

メラニン色素に反応しやすい分、皮膚内に含まれた色素にも反応してしまう可能性があり、やけどや肌トラブルのリスクが高いことから日焼け肌や色黒肌には照射できません。

また色素量が少ない産毛には反応しづらく、産毛を脱毛するには時間がかかるというデメリットがあります。

ダイオードレーザー（810nm・940nm）

「ダイオードレーザー」は3種類のレーザーの中で波長が中間にあたるレーザーです。

産毛から太く濃い毛まで幅広い毛質に対応でき、なかでも産毛に高い効果を発揮します。

一般的にレーザー脱毛が難しいとされる日焼け肌や色黒肌にも照射でき、肌への刺激が少ないため敏感肌やアトピー肌にも照射が可能です。

アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーは「熱破壊式」と呼ばれる方法でレーザーを照射しますが、ダイオードレーザーには「熱破壊式」「蓄熱式」「熱破壊式/蓄熱式切り替え」の3種類の脱毛機があります。

ヤグレーザー（1064nm）

「ヤグレーザー」は3種類の中で最も波長が長いレーザーです。

皮膚の奥深くの毛根にもアプローチでき、ワキ・VIO・ヒゲなどの根深い毛もしっかり脱毛できます。

ヤグレーザーはメラニン色素を吸収しにくいため、日焼け肌や色黒肌にも照射することが可能です。

ただ肌への刺激が強く施術時には強い痛みを伴うので、敏感肌やアトピー肌の人には適していません。

強い痛みがある・根深い毛に効果的といった特徴から、全身脱毛ではなくワキやVIOなどの部分的な脱毛に用いられることが多くあります。

医療レーザー脱毛機器の照射方法は2種類！

医療レーザー脱毛機器には2種類の照射方法があります。

• 熱破壊式
• 蓄熱式

「熱破壊式」は高出力のレーザーをピンポイントに照射する方法で、毛根や毛母細胞を破壊することで永久脱毛を目指します。

「蓄熱式」は低出力のレーザーを連続照射し、バルジ領域（毛の生成を促す組織）を破壊する脱毛方式です。

医療レーザー脱毛は「どのレーザーをどの方式で照射するか」で得られる効果が異なります。

ここでは2種類の照射方法の特徴を詳しく解説します。

熱破壊式（HR）

熱破壊式の特徴

• 毛根や毛母細胞を破壊する
• 今生えている毛を脱毛する
• 太く濃い毛や剛毛に効果を発揮する
• すぐに効果を実感できる

「熱破壊式」は高出力のレーザーをピンポイントで照射する脱毛方式です。毛根や毛母細胞を破壊して、今生えている毛を脱毛します。

熱破壊式で脱毛を行うと、施術から2週間程度で毛がスルっと抜け落ちるのを実感できます。

照射パワーが強く、太く濃い毛や剛毛に高い効果を発揮するのが特徴です。

アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーは熱破壊式でレーザーを照射します。

蓄熱式（SHR）

蓄熱式の特徴

• バルジ領域を破壊する
• 次に生えてくる毛を抑制する
• 産毛に効果を発揮する
• 肌への刺激や痛みが少ない

「蓄熱式」は低出力のレーザーを連続照射する脱毛方式です。バルジ領域に熱ダメージを与えて破壊することで、次に生えてくる毛を抑制します。

蓄熱式脱毛は今生えている毛を脱毛する方法ではないため、効果を感じるまでに時間がかかります。

施術後2週間〜1ヶ月前後で毛が生えにくくなったのを実感することが可能です。

蓄熱式脱毛はパパパパッと連続でレーザーを照射するため、施術スピードが早く照射漏れが少ないという特徴があります。

肌への刺激が少なく痛みも弱いため、敏感肌やアトピー肌の人でも脱毛することが可能です。

医療レーザー脱毛機器の種類と特徴

医療レーザー脱毛機器にはさまざまな種類があり、それぞれレーザーの種類や照射方法が異なります。

ここでは医療レーザー脱毛機器のなかでも主流な11種類の脱毛機を紹介します。

ジェントルレーズ

ジェントルレーズはアレキサンドライトレーザーを搭載した脱毛機です。

大口径の照射スポットで一度に広範囲を施術できるため、全身脱毛に適しています。

熱破壊式は痛みが強いという特徴がありますが、ジェントルレーズには肌をマイナス26℃まで冷やせる冷却装置が内蔵されており、痛みを軽減しつつ施術を行うことが可能です。

ジェントルマックスプロ

ジェントルマックスプロは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの2種類のレーザーを搭載した脱毛機です。

2種類の波長を照射でき、産毛から剛毛まで幅広い毛質に対応することが可能です。

冷却装置が内蔵されており、施術時の痛みややけどのリスクを軽減しつつ施術を行えます。

ジェントルレーズプロ

ジェントルレーズプロは、ジェントルレーズシリーズの最新機種です。

1秒間に2ショットと照射スピードが早く、最大24mmの大口径を搭載しているためスピーディーな施術を行えます。

ジェントルレーズと同じように最高マイナス26℃まで肌を冷やせる冷却装置が内蔵されており、痛みの少ない脱毛を行うことが可能です。

ライトシェアデュエット

ライトシェアデュエットはダイオードレーザーを搭載した脱毛機です。

産毛から剛毛まで幅広い毛質に対応でき、なかでも産毛の脱毛に高い効果を発揮します。

施術スピードがかなり早く、短時間で施術を終えられるという特徴があります。熱破壊式で照射するため、日焼け肌や色黒肌には照射できない点がデメリットです。

ソプラノアイスプラチナム

ソプラノアイスプラチナムは、3種類のレーザーを搭載した脱毛機です。

3種類の波長のレーザーを同時に照射することができ、幅広い毛質に対応できます。

施術スピードがかなり早く、短時間で施術を終えられるというメリットがあります。

蓄熱式で照射するため日焼け肌や色黒肌にも照射でき、幅広い毛質・肌質に対応できるのが特徴です。

ソプラノチタニウム

ソプラノチタニウムは、ソプラノアイスプラチナムの後継機種です。

幅広い毛質・肌質に対応できるという元からの特性を活かしつつ、さらに施術スピードがパワーアップしています。

メディオスターNeXT PRO

メディオスターNeXT PROは、ダイオードレーザーを搭載した代表的な脱毛機です。

810nmと940nmの2種類の波長を同時照射でき、幅広い毛質にアプローチできます。

熱破壊式と蓄熱式を毛質や肌質、脱毛部位に合わせて切り替えながら施術できるのが特徴です。

メディオスターモノリス

メディオスターモノリスは、メディオスターNeXT PROの改良版の脱毛機です。

基本的な特徴はメディオスターNeXT PROと変わらず、さらに照射スピードや安全性がパワーアップしています。

810nm・940nmの2種類の波長をブレンド照射でき、幅広い毛質に対応可能です。

クラリティツイン

クラリティツインは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを照射できる脱毛機です。剛毛や根深い毛に効果的で、ワキやVIOなどの脱毛に適しています。

クラリティツインは脱毛以外に美容治療で用いられることもあり、くすみ・赤ら顔・肌の引き締め効果などを得ることも可能です。

ラシャ

ラシャは、熱破壊式と蓄熱式を切り替えながらレーザーを照射できる脱毛機です。

肌質や脱毛部位に合わせて照射方法を切り替えることで、幅広い部位の脱毛ができます。

肌表面をマイナス16℃まで冷やせる冷却装置が内蔵されており、やけどのトラブルや痛みを軽減しつつ施術を行うことが可能です。

スプレンダーX

スプレンダーXは、アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーを照射できる脱毛機です。

2種類の冷却装置が内蔵されており、痛みや肌への刺激を軽減しつつ施術を行えます。

スクエア型の照射スポットが搭載されているため、スピーディーにレーザーを照射することが可能です。

目的によって医療レーザー脱毛機器の選び方は変わる

11種類の医療レーザー脱毛機器を紹介してきましたが「自分にはどのレーザーが合っているか分からない」と感じる人もいるでしょう。

そこで、ここでは目的別におすすめの医療レーザー脱毛機器を紹介します。

痛みを少なく脱毛したい人向けの医療レーザー脱毛機器

• メディオスターNeXT PRO
• メディオスターモノリス
• ラシャ

痛みの少ない脱毛をしたい人には、「蓄熱式ダイオードレーザー」の医療レーザー脱毛機器がおすすめです。

低出力のレーザーを連続照射して熱を加えるため、熱破壊式の脱毛機に比べて痛みの少ない脱毛ができます。

短時間で脱毛したい人向けの医療レーザー脱毛機器

• ライトシェアデュエット
• ソプラノアイスプラチナム
• ソプラノチタニウム
• メディオスターNeXT PRO
• ラシャ
• メディオスターモノリス

短時間で脱毛をしたい人には、スピーディーな施術ができる脱毛機がおすすめです。

蓄熱式脱毛機であれば連続照射でレーザーを照射するため、短時間で施術を終えられます。

剛毛な人や毛深い人向けの医療レーザー脱毛機器

• ジェントルレーズ
• ジェントルレーズプロ
• ジェントルマックスプロ
• クラリティツイン
• スプレンダーX

剛毛な人や毛深い人には、毛根を破壊する「熱破壊式」の医療レーザー脱毛機器がおすすめです。

レーザーの種類は「アレキサンドライトレーザー」「ヤグレーザー」を選ぶのが適しています。

剛毛や濃い毛を脱毛したい人はアレキサンドライトレーザー、根深い毛を脱毛したい人はヤグレーザーを選ぶことをおすすめします。

硬毛化した毛を脱毛したい人向けの医療レーザー脱毛機器

• ソプラノアイスプラチナム
• ソプラノチタニウム

硬毛化した毛を脱毛したい人は「蓄熱式」の医療レーザー脱毛機器を選ぶようにしましょう。

硬毛化とは、脱毛することで元々の状態より毛が濃くなってしまったり増えてしまったりすることを言います。

蓄熱式の脱毛機は熱破壊式で硬毛化してしまった際の治療に用いられます。

敏感肌・日焼け肌・色黒肌の人向けの医療レーザー脱毛機器

• クリスタルプロ
• メディオスターNeXT PRO
• メディオスターモノリス
• ソプラノアイスプラチナム
• ソプラノチタニウム

敏感肌やアトピー肌、日焼け肌や色黒肌の人は、肌への刺激が少ない「蓄熱式」の医療レーザー脱毛機器を選ぶのがおすすめです。

熱破壊式の脱毛機を使用すると、肌への刺激が強く炎症などのトラブルが発生する可能性があります。

また、メラニン色素を吸収しやすいレーザーを照射してしまうと、肌の色素に反応してやけどになってしまうリスクがあるため注意が必要です。

まとめ

今回は医療レーザー脱毛機器について解説しました。

医療レーザー脱毛機器は「3種類のレーザー」と「2種類の照射方法」の組み合わせで作られており、それぞれ得られる効果や適した毛質・肌質などが異なります。

肌トラブルのリスクや痛みなどを軽減し効果的に脱毛を行うためには、一人ひとりに合った脱毛機で施術を行うことが大切です。