アレキサンドライトレーザーとは?種類別の比較表とメリット・リスクを解説
脱毛を検討している人の多くが初めに直面する選択肢に、クリニックでおこなう医療脱毛か脱毛サロンで受ける光脱毛かの問題があります。
医療脱毛は永久脱毛に分類され、光脱毛よりも強い光の波長(レーザー)を使用して高い脱毛効果が得られることで知られています。
そのため高い効果を期待する方は医療脱毛を選ぶことが多いとされていますが、ひと口に「医療脱毛」といっても実はいくつかの種類があります。
このコラムでは、医療脱毛で使用されるレーザーのひとつであるアレキサンドライトレーザーについて詳しく説明します。
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医療脱毛のアレキサンドライトレーザーとは?
アレキサンドライトレーザーの媒介はアレキサンドライトという希少な宝石であり、医療脱毛用のレーザーとして知られています。
レーザー光線は媒体となる物質によって生み出される光の線(光線)です。どんなレーザーもある媒体をもとにして機械で光を増幅・反射させて発生するメカニズムになっています。
そして2023年現在、国内で医療脱毛に使用されるレーザーは「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」とこの「アレキサンドライトレーザー」のおよそ3種類に分類されており、アレキサンドライトレーザーは3つのなかでも最も波長が短い医療レーザーです。
この3種類の医療脱毛用レーザーのなかでは、アレキサンドライトレーザーはもっとも歴史の古いレーザーであるといえます。
アレキサンドライトレーザーは、日本でいう厚生労働省と同じ役割を担うアメリカの食品医薬品局(FDA)においてその効果と安全性が認められています。
医療用レーザーを使用した脱毛の歴史は、1990年代にさかのぼります。
当時アメリカではルビーを光源としたルビーレーザーを医療脱毛に特化したレーザーとして展開・普及していましたが、日本で主に導入されたのはアレキサンドライトレーザーでした。
ルビーレーザーはアレキサンドライトレーザーよりも波長が短く、有色人種である日本人の皮膚とは相性が悪かったことがその理由です。
ルビーレーザーの場合は日本人の肌の表面に含まれるメラニン色素に過剰に反応し、照射時に火傷を負ったり光が毛根まで届かず効果が得られないという事態が起きていました。
このため有色人種(日本人)の肌に対応するレーザー脱毛機を開発する運びとなり、アレキサンドライトレーザーが誕生したのです。
アレキサンドライト脱毛と他のレーザーの違い【比較表】
アレキサンドライトレーザーを使用した脱毛とその他の医療レーザー脱毛には、どのような違いがあるのでしょうか。
機能上の違いでキーとなるのは「波長」で、それによって痛みの感じやすさや肌のタイプへの適応なども違いが出てきます。
医療脱毛用のレーザーは現状大きく分けて3種類に分かれており、アレキサンドライトレーザーの他には「ヤグレーザー」「ダイオードレーザー」があります。
アレキサンドライトレーザー | ダイオードレーザー | ヤグレーザー | |
波長 | 755nm | 800~940nm | 1064nm |
到達層 | 真皮層 | 皮下組織 | 皮下組織 |
脱毛効果 | 高い | あり | 高い |
痛み | 少ない | 極めて少ない | 強い |
効果のある毛質 | 濃い毛・太い毛 | 産毛 | 産毛 |
日焼け・色黒肌 への照射 | 不可 | 蓄熱式のみ可 | 可 |
人間の肌は肌表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から形成されており、波長の長さによってどこまで到達するかが異なってきます。
アレキサンドライトレーザーの波長は755nmで真皮層まで到達します。
続いてダイオードレーザーの波長は800〜940nmで、皮膚の最も深い皮下組織にまで到達するといわれています。
もっとも波長の長いヤグレーザーも到達範囲は皮下組織ですが、ダイオードレーザーのさらに深部まで到達します。
アレキサンドライトレーザーは美容皮膚科のカテゴリでは美肌治療でも活躍します。
到達範囲が真皮層なので、真皮に形成されたシミ・そばかす・ニキビ跡の改善などにも効果を発揮するといわれています。
アレキサンドライトレーザーと他の医療脱毛用レーザーをそれぞれ比較し、詳しく違いを確認していきましょう。
アレキサンドライトレーザーとヤグレーザーの違い
まずは波長の長さの違いから比較します。
医療脱毛で使用されるレーザーのうち、アレキサンドライトレーザーがもっとも波長の短いレーザーです。これに対しヤグレーザーはもっとも波長が長いレーザーです。
波長の長さは1064nmといわれており、この数値では可視光線ではなくなり人の目には見えないレーザーとなります。
波長の長さの違いによりレーザーの到達領域が異なり、ヤグレーザーのほうが皮膚の深部(皮下組織)で作用します。
それぞれのレーザーが得意とする毛質はどうでしょうか。
アレキサンドライトレーザーはワキや脚など濃い毛の脱毛を得意とし、一方のヤグレーザーは産毛や毛根が深い男性のヒゲなどの脱毛に向いています。
またレーザーがメラニンに吸収される割合(熱を発生させる度合)が低いのはヤグレーザーなので、日焼けした肌や色黒肌、またはIOラインなど色素沈着のある部位でも施術可能な点が異なります。
なお、痛みについてはヤグレーザーのほうが強く感じやすいといわれています。
アレキサンドライトレーザーとダイオードレーザーの違い
アレキサンドライトレーザーに続いて登場したのがダイオードレーザーです。
ダイオードレーザーは波長で比較すると、アレキサンドライトレーザーよりも若干長い800〜940nmの波長をもつレーザーです。
アレキサンドライトレーザーが宝石を媒体とする一方、ダイオードレーザーは半導体を媒体としています。
医療脱毛以外にも外科手術や歯科・眼科の治療の際に使用されることもあります。
アレキサンドライトレーザーは真皮層で熱を発生させるという特性上、国内展開後も火傷のリスクは付きまとっていました。
その課題をクリアするべく開発されたのがダイオードレーザーです。
火傷のリスクとともに痛みを抑え、これまでリーチできなかった皮下組織に到達する波長を使用することで産毛や細い毛の脱毛ができる点がアレキサンドライトレーザーとの違いです。
アレキサンドライトレーザー脱毛のメリット
前章では他のレーザー脱毛に比べて特徴上の違いがあることを解説しました。
続いて、アレキサンドライトレーザーによる医療脱毛はどのようなメリットがあるのか説明します。
- 濃く太い毛に高い効果を発揮する
- 日本人の肌質に合っている
- 美肌効果が期待できる
- 毛が抜け落ちるスピードが速い
- ヤグレーザーよりも痛みを感じにくい
医療レーザー脱毛は照射したレーザーを肌のメラニン色素(毛の細胞や組織)で吸収させ熱を発生させることで、発毛細胞を破壊する仕組みになっています。
波長の長さによって到達するレーザーの範囲が異なり、それによって影響を及ぼす毛質や感じる痛みにも差が出てきます。
アレキサンドライトレーザーは日本人のために開発された初めての医療脱毛レーザーです。
そのため黄色人種である日本人の肌質に適応した脱毛レーザーであることはもちろん、国内で脱毛を検討する方の多くが希望する部位(ワキ・脚)でもしっかりと効果を発揮できるようになっています。
濃くて太い毛に効果的
アレキサンドライトレーザーは濃くて太い毛に効果的です。
これはアレキサンドライトレーザーがメラニン色素に吸収され熱エネルギーに変わりやすいことが影響しています。
また低い出力でも濃い毛や太い毛にアプローチできることが特徴です。
毛が密集して生えているようなワキや濃くなりやすい脚などを中心に効果が期待されるため、ワキ・脚を中心とした部位での脱毛を検討している方に向いているといわれています。
日本人の肌質に合っている
アレキサンドライトレーザーは日本人の肌質に合った脱毛用レーザーです。
1990年代後半にアメリカに住む日系人が中心となり有色人種のために開発したのがこのアレキサンドライトレーザーで、それ以前に使用されていたルビーレーザーは白人の肌に適していました。
有色人種に適した脱毛用レーザーであることから、国内のみならず世界的なシェアもアレキサンドライトレーザーが多いといわれています。
アレキサンドライトレーザーは短い波長でメラニン色素に過剰反応しないよう調節されており、日本人の色素が多く繊細な肌にも対応しています。
とはいえレーザーがメラニン色素に反応して発熱し発毛組織を破壊する仕組みのため、施術の前に日焼けをしてしまった肌や色黒肌、色素沈着が強い肌などは火傷のリスクがあり施術できません。
美肌効果を期待できる
あくまで副次的な要素としてのメリットですが、美肌効果が期待できるといった声も聞かれます。
具体的には、脱毛の結果として毛穴の汚れや皮脂がたまりにくくなるといわれています。
また、それによって毛穴がこれまでよりも目立ちにくくなったりニキビが改善されたりする可能性があります。
またレーザーを照射して発生する熱エネルギーの刺激で肌のコラーゲン生成が促され、肌にハリが生まれるといった効果も想定されます。
「アレキサンドライトレーザーによる脱毛で美肌効果が期待できる」と言われる背景には、アレキサンドライトレーザーが美容医療でも使用され、シミや痣(あざ)の改善、ほくろやニキビ跡の除去で治療として活躍していることが影響しています。
アレキサンドライトレーザーが美容医療でも活躍していることは事実ですが、脱毛用機材と治療用機材とでは仕組みも異なり同じ効果を得られるわけではありません。
毛が抜け落ちるスピードが速い
施術から数日以内に毛が抜け落ちる現象は「ポップアップ現象」と呼ばれます。
アレキサンドライトレーザーはこのポップアップ現象が起きるスピードが早いといわれています。
ポップアップ現象によって脱毛効果をすぐに実感できる点はアレキサンドライトレーザーで脱毛をするメリットといえます。
一般的にはおよそ施術から10日前後で毛が抜け始め、服を脱いだ際や入浴時に実感する方が多いようです。
一度にまとめて抜け落ちるわけではなく、各部位の毛周期や肌に残っている毛の長さなどによって抜け落ちる時期にばらつきがあります。
アレキサンドライトレーザー脱毛のデメリット
アレキサンドライトレーザーによる脱毛には以下のようなデメリットがあります。
- 産毛への効果が低い
- ヒゲやVIOなどの根が深い毛の脱毛に適さない
- 痛みを感じることがある
- 日焼け肌・色黒肌・ほくろなど色素が濃い部分は火傷のリスクがある
ここからはそれぞれのデメリットの理由を説明します。
産毛には効果が薄い
アレキサンドライトレーザーはメラニン色素が薄い産毛や白髪への効果が薄いことがデメリットのひとつです。
これはアレキサンドライトレーザーがメラニン色素に反応して熱を発生させることで発毛組織を破壊する仕組みであることが理由です。特に白髪は色素がありませんので、脱毛ができません。
アレキサンドライトレーザーが産毛に対応できないことは、全身脱毛を検討している方にとっては重要なポイントです。
「全身脱毛を1箇所のクリニックで完了させたい」と考えている場合は、アレキサンドライトレーザー単体を取り扱うクリニックは避けたほうが効果を実感しやすいです。
なお、アレキサンドライトレーザーと他のレーザーを同時に照射できる複合タイプの脱毛機もあります。そうした複合タイプの脱毛機を導入しているクリニックを探すこともおすすめです。
近年では部分脱毛よりも全身脱毛を検討する方が増加傾向にあることから、複合タイプの脱毛機だけでなく複数の脱毛機を取り扱い使い分けるようなクリニックも増えています。
ヒゲやVIOなどの根が深い毛には適していない
アレキサンドライトレーザーはヒゲやVIOなど根が深い毛の脱毛には適していません。
他のレーザー脱毛のレーザーに比べてアレキサンドライトレーザーは波長が短く深達性が浅いため、真皮のさらに深部にある皮下組織まで光が到達しません。
このため毛根が深くにあるような部位の脱毛には向かず、ヒゲやVIOの脱毛効果は他のレーザー脱毛に軍配が上がります。
ヒゲやVIOも濃く太い毛が多いためメラニン色素への反応はしやすいですが、レーザーの光が発毛細胞まで届かなければ高い脱毛効果は得にくいでしょう。
痛みを感じることがある
メラニン色素に吸収されやすいことが特徴のアレキサンドライトレーザーですが、それゆえに痛みを感じることもあります。
特に色黒肌であったり、色素沈着した部位にレーザーを照射すると熱エネルギーが発生しやすく痛みを感じやすくなります。
またその影響で火傷のリスクもあるため、肌の色味によっては脱毛クリニックでの施術を断られる可能性もあります。
一般的に医療脱毛で使用されるレーザーでは、光脱毛に比べ痛みを感じやすいことで知られています。
ただし医療レーザー脱毛でも蓄熱式のダイオードレーザーの場合は脱毛の仕組み上、特に痛みを感じにくいようになっています。
使用したい脱毛用レーザーの種類にこだわりがない場合は、痛みの感じやすさによって導入クリニックや使用する機材を選ぶこともできます。
痛みの感じ方には個人差もありますが、アレキサンドライトレーザーを使用した脱毛を検討中で「痛みに弱い」「どれだけ痛いか不安」という方は麻酔処置の可否を脱毛クリニックに確認することをおすすめします。
アレキサンドライトレーザー脱毛の効果や回数・期間はどのくらい?
アレキサンドライトレーザーは高い効果が期待できる医療脱毛用レーザーとして知られています。
医療脱毛で使用されるレーザーは脱毛サロンで使用できるフラッシュ脱毛機の光よりも高いエネルギーで出力・照射が可能ですので、言うまでもなくサロン脱毛よりも脱毛効果は高くなります。
部位にもよりますが、効果を実感するまでの回数としては自己処理が楽になるまでには5〜8回ほど、ツルツルで滑らかな肌になるまでには10回以上の施術が目安です。
一般的に1年〜1年半ほど通院すると効果を実感できるようになるといわれています。
レーザーの波長は755nm
アレキサンドライトレーザーの波長は755nmです。
755nmの波長では人間の肌でいうと真皮層に到達できるといわれていますが、これは実際の深さにして1.8mmほどです。
ムダ毛は部位ごとに毛根の深さに違いがあります。
一般的な部位ごとの毛根の深さは以下の通りです。
これによってアレキサンドライトレーザーの照射で効果がでやすい部位を確認することができます。
部位 | 毛根の深さ |
口周りのヒゲ | 1.0~2.5mm |
腕 | 2.0~3.5mm |
脚 | 2.0~3.5mm |
ワキ | 3.5~4.5mm |
あごヒゲ | 3.0~5.0mm |
VIO | 3.5~5.0mm |
脱毛の効果を実感するまでに必要な回数【部位別】
アレキサンドライトレーザーは医療レーザー脱毛に分類されるため、永久脱毛の効果を期待できます。
永久脱毛は国内の脱毛や美容医療関連の協会で定義されているものはありませんが、アメリカでの複数の定義をもとに解釈すると「目立つ毛を確実に減らし、その状態を長期間にわたって維持できること」といえます。
つまり永久脱毛そのものが明確に定義されているわけではなく、また効果の現われかたには部位や個人の毛量によっても個人差があります。
とはいえ「脱毛効果を実感するまでにどれほどの回数が必要になるのか」は施術を受けるかどうか判断するための非常に重要なポイントです。
目安としては自己処理が不要になるまでには最低でも5回、多くて10回程度の施術が必要です。
自己処理が不要になるまでの目安 | 完全な滑らか肌(ツルツル肌)になるまでの目安 | |
顔 | 8~10回前後 | 10回以上 |
脇 | 5~6回前後 | 8回以上 |
腕・脚・ボディ | 5~6回前後 | 8回以上 |
Vライン | 5~6回前後 | 8回以上 |
I・Oライン | 8~10回前後 | 10回以上 |
※VIOは毛質や毛根の深さからアレキサンドライトレーザーの照射はあまり推奨されていませんが、照射できないわけではありません。
脱毛が完了するまでに必要な期間
脱毛するうえで考慮しなければならないのは、毛周期の存在です。
毛周期にあわせて施術を受けることができるかどうかによって、脱毛効果が大きく変わります。
毛はどの部位も「成長期」→「退行期」→「休止期」のサイクルで生え変わりを繰り返しており、これを毛周期と呼びます。
脱毛のレーザー照射は成長期(毛が生えて伸びていく時期)の毛にしか効果が期待できません。
そして1回の照射で対応できる成長期の毛は全体の20%前後といわれています。
そのため次回以降の施術で退行期・休止期の毛・毛根にも照射できるよう、施術タイミング(通院ペース)を調整する必要があります。
効果的な通院ペースは速くて1ヶ月半、一般的には2〜3ヶ月おきともいわれています。
効果を実感するまでには少なくとも5回以上の施術が必要となるため、3ヶ月おきに通った場合は合計期間にして1年半前後かかることが想定されます。
また、使用する脱毛機材によっても推奨される照射頻度が変わってきますので、詳しくはクリニックで相談してください。
アレキサンドライトレーザー脱毛のリスク
アレキサンドライトレーザーは日本人の肌質に合った脱毛用レーザーですが、当然ながらリスクもあります。
リスクを正しく知ることは、アレキサンドライトレーザーに限らずすべての脱毛施術を受けるにあたってとても重要です。
どのようなリスクがあるのかを確認し、万が一の際の施術後の肌トラブルに備えていきましょう。
炎症や火傷のリスクがある
施術後に脱毛部位が赤く炎症を起こしたり、まれに火傷になったりする可能性が考えられます。
アレキサンドライトレーザーに限らず医療脱毛ではどのレーザーでも発生しうるリスクで、特に赤みが出るのはよく見られる肌トラブルのひとつです。
特に生活習慣の乱れやホルモンバランスの影響で肌の状態が不安定なタイミングでの施術ではそのようなリスクが高まります。
とはいえそうした炎症も一般的には数時間から数日程度で治まることが多いため、あまり心配には及びません。
家庭ではタオルを巻いた保冷剤で部位を冷やすなどのホームケアが想定されます。
ちょっとした赤みではなく明らかな火傷ができてしまった場合は、ほとんどのクリニックで火傷用の塗り薬などを処方してもらうことも可能です。
施術後に水ぶくれができたり痛みが引き続き感じられるような場合には、気軽に施術した脱毛クリニックに相談してみましょう。
硬毛化や毛嚢炎になる可能性がある
アレキサンドライトレーザーに限ったことではありませんが、医療脱毛で使用されるレーザーによる照射は硬毛化や毛嚢炎のリスクがあります。
- 硬毛化
レーザー照射をした部分は本来であれば毛が少なくなったり細くなるはずですが、脱毛後にもかかわらず脱毛前よりも太く濃い毛が生える現象です。
原因は不明ですが、アレキサンドライトレーザーは特に背中や顔まわり、上腕などの産毛の多い箇所で硬毛化が起きやすいことがわかっています。
- 毛嚢炎
白いニキビのようなできものや虫刺されのような赤いブツブツ(丘疹)ができて肌が炎症を起こす症状です。
施術後の皮膚のバリア機能が低下しているところに黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などが反応して起こるといわれています。
痛みはありませんが、かゆみを伴うことがあります。
症状の悪化によっては炎症部位の発熱やしこりができたりする可能性もあります。
肝斑が悪化することがある
アレキサンドライトレーザーに限らず、医療脱毛用レーザーを照射することで肝斑を悪化させるリスクもあります。
肝斑(かんぱん)は顔の中央・おでこ・こめかみ・頬・鼻・上くちびるなどに現れるシミの一種です。
30代前後の女性に多くあらわれる症状で、妊娠や経口避妊薬の服用などによるホルモンバランスの変化が原因といわれています。
一般的なシミであれば顔のレーザー脱毛は可能で、むしろアレキサンドライトレーザーはシミやそばかすの改善も期待できるといわれています。
しかし肝斑の場合は逆に悪化させてしまうケースがあるため、多くのクリニックでは肝斑がある場合は施術をお断りする場合があります。
一般的なシミと見分けがつかない場合は、施術前にクリニックで相談しておくことをおすすめします。
アレキサンドライトレーザー脱毛がおすすめな人
ここまで紹介した内容から、アレキサンドライトレーザーを使用した医療脱毛は以下のような方におすすめといえます。
- 永久脱毛がしたいと考えている方
- ワキや脚など色素が濃く太い毛を効果的に脱毛したい方
- 施術後にはすぐに毛が抜け落ちて脱毛効果を実感したいと考えている方
- 痛みには耐性があり脱毛でも痛みを感じにくいという方
- 実績のある脱毛機を使って脱毛したい方
アレキサンドライトレーザーでの脱毛は、日本人向けに開発された歴史あるレーザー脱毛の手法のひとつです。
色素の濃い毛を脱毛したいという方には効果を実感しやすいため、おすすめの脱毛といえます。
歴史の長さから国内シェアも実績もより多く、その点でも安心して施術を受けやすい医療脱毛です。
アレキサンドライトレーザー脱毛を受けられない人
極端に日焼けした肌(特に施術直前の日焼け)の方は、火傷リスクが高いためアレキサンドライトレーザーによる脱毛施術を受けることができません。
また、以下の項目に該当する方はアレキサンドライトレーザーに限らず医療脱毛そのものをクリニックでお断りされる可能性があります。
- 妊娠中・妊娠の可能性がある
- 火傷など皮膚の病変が見られる
- 心臓疾患・悪性腫瘍・出血性疾患をもっている
- 発作を起こす可能性がある疾患をもっている
- タトゥーが入っている箇所の脱毛を希望している
- その他医師の診断により治療が行えないと判断された場合
いずれも症状の悪化や火傷などのリスクが高く安全な脱毛が難しいと判断される可能性がありますので、契約前・施術前のカウンセリングで申告し医師の判断を仰ぎましょう。
まとめ
アレキサンドライトレーザーは日本国内で初めて導入された歴史ある医療脱毛用のレーザーです。
脱毛サロンで使用するフラッシュ脱毛よりも強い出力のレーザーを照射するため、永久脱毛にも分類されるとおり高い効果が期待できます。
ワキや脚などのもともと脱毛需要の高い部位とは特に相性がよく、毛の抜け落ちも早いため比較的早いうちから効果を実感しやすい脱毛用レーザーだといえます。
「濃く太い毛を集中的に脱毛したい」「実績のある医療レーザー脱毛を受けたい」と考えている方は施術を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。