更新日:2023.02.28

THR脱毛のデメリットとは?メリットとの違いから得られる特徴や効果について解説

THR脱毛のデメリットとは?メリットとの違いから得られる特徴や効果について解説

近年、話題となっている「THR脱毛」。名前だけは知っていても「他の脱毛とどう違うのかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

今やひと口に「脱毛」といってもその種類はさまざまで、種類の数だけ異なるメリットや特徴があります。

なかでもTHR脱毛は「次世代の蓄熱式脱毛」との呼び声高く、いま最も注目されている新しい脱毛の方法です。

その特徴をひと言でいえば、短時間で施術できる痛みが少ない安全な脱毛手法。

この記事では、THR脱毛とはどのような仕組みか?デメリットはあるか?メリットはなにか?を中心に紹介していきます。

THR脱毛とは

THR脱毛とは、サーモヒートリムーバー(Thermo Heat Remover)の略。

毛包や毛の再生に関わる「バルジ領域」と呼ばれる部位に熱を蓄積させてダメージを与えることで脱毛させる蓄熱式脱毛の一種です。

従来の光脱毛は熱破壊式脱毛が主流で、高出力のレーザー(可視光線)を照射して毛乳頭・毛母細胞にダメージを与える仕組みでした。

熱破壊式では毛周期に合わせた照射を行わなければならず、施術は2〜3ヶ月おきと長期間空けて照射する必要があります。

THR脱毛などの蓄熱式脱毛ではダメージを与える対象がバルジ領域のため、照射タイミングは毛周期に左右されません。

よって、脱毛にかかる期間を短縮することができるのが蓄熱式脱毛の特徴です。

さらにTHR脱毛では、従来の光に加えて赤外線領域を多く含んだ光を採用しています。

これにより肌内部への光到達点が広く、これまでアプローチできなかったバルジ領域へ光が届くようになりました。

進化版・蓄熱式脱毛ともいえるTHR脱毛は、短期間での脱毛完了が叶うようになり、かつ効率性の高い光脱毛として注目されています。

THR脱毛のデメリットとは?

THR脱毛はメリットも多く、今もっとも注目されている新しい脱毛方法です。

ですが、デメリットがまったくないわけではありません。

最新の脱毛方法ゆえにまだ導入サロンが少なく、せっかく「THR脱毛をしたい」と思っても近場で施術できない可能性もあります。

また蓄熱式脱毛にみられる「効果を実感するまでに時間がかかる」ことや、「白髪には対応できない」「永久脱毛ではない」といったいわゆる従来の光脱毛全体のデメリットがあることも理解しておきましょう。

新機種のため実績やデータが少ない

THR脱毛は、2023年2月現在、もっとも新しい手法の脱毛方法として注目されています。

20年以上の歴史を持つIPL脱毛やSSC脱毛、医療レーザー脱毛などの他の光脱毛に比べるとまだまだ歴史が浅く、効果を証明する実績やデータがあまり公開されていません。

そのため、THR脱毛に興味を示す顧客や導入検討の脱毛サロンにとって、参考にできる情報が少ないことがデメリットです。

しかし、THR脱毛の安全性や効果は臨床実験によりすでに確認されています。

また脱毛の仕組み自体は以前からある蓄熱式を採用しているため根拠もあり、信頼性に欠けるわけではありません。

実績やデータが少ないことは事実ですが、連射式照射によるスピード感・効率性の向上を始めとしたそれをくつがえすようなメリットの多さを考えると、優れた脱毛方法であることは確かです。

効果が出るまでには期間が必要

THR脱毛を含む蓄熱式脱毛は、発毛を促す組織であるバルジ領域をターゲットにダメージを与えることで脱毛する仕組み。

ヒトの一般的な毛周期(ヘアサイクル)は3〜5ヶ月といわれていますので、少なくとも最初の1〜2ヶ月は効果は現れにくいようです。

個人差や生える部位によって違いもあるため一概にはいえませんが、多くの人がTHR脱毛を始めておよそ3ヶ月を目安に効果を感じることができます。

毛が抜けにくいため効果を実感しにくい

THR脱毛に限らず、蓄熱式の脱毛は施術直後の変化がほとんどありません。

IPL脱毛・医療レーザー脱毛は強い光を単射式で照射する脱毛方法なので毛根へのダメージが強く、施術直後から毛が抜け落ちる現象(ポップアップ)がみられます。

そのイメージから「脱毛といえば施術後は毛が抜けるもの」と考えている方も多く、これが効果を実感する手段のひとつでもあるようです。

一方で蓄熱式脱毛は毛根ではなく発毛を促す司令塔の役割であるバルジ領域に対してダメージを与える手法。

このため毛が抜け落ちる現象が見られるまでには少し時間がかかり、個人差はあるものの施術から約2〜3週間後といわれています。

THR脱毛のデメリットはメリットで補える!

THR脱毛が注目されている背景に、THR脱毛のメリットは前述したTHR脱毛のデメリットよりも上回る点が多くあります

従来の光脱毛(フラッシュ脱毛)の弱点を広く克服したTHR脱毛ですが、効果の高さはもちろん、安全性・施術のスピード感・脱毛完了までの期間などメリットはさまざまです。

THR脱毛のメリットには、費用対効果(コスパ)だけでなく時間帯効果(タイムパフォーマンス、タイパ)を重視する現代人にとって欠かせない要素がそろっています。

肌へのダメージが少なく安全性が高い

THR脱毛は蓄熱式脱毛のため、肌へのダメージが少なく済みます。

従来の熱破壊式脱毛では高出力で光を当て、毛根に直接的にダメージを与えて脱毛していました。

出力された光は肌の表面に強い刺激を与えるので肌への負担も大きく、痛みも感じやすい脱毛の方法です。

それだけでなく、ひどい時にはやけどをしてしまうリスクもあり肌トラブルにつながる可能性もあります。

その点、THR脱毛は安全性が高いことがメリットのひとつといえます。

蓄熱式を採用しており肌ダメージの少ない安全な光を照射していますから、痛みはほとんど感じません。

さらにTHR脱毛では、従来よりも波長の長い特殊な光を使用しています。

そのため肌への浸透力が高く、低温でも脱毛効果を発揮するのです。

これまでの光脱毛が危険というわけではありませんが、THR脱毛であれば、より安全性の高い脱毛方法として安心して施術を受けることができます。

施術時間が短い

THR脱毛では、全身脱毛でもなんと約20〜30分で施術が終了します。

これは歴代のさまざまな光脱毛と比較してももっとも短い施術時間です。

その理由は、THR脱毛が採用している1秒間に6回の連射式照射です。

1秒間に6回もの光を連続的に照射しているので、打ち漏れや1ショット間のタイムラグなく脱毛部位に照射し続けることが可能です。

従来のIPL脱毛よりも脱毛効率が高いといわれるSHR脱毛でさえ1回の施術にかかる時間は早くて30分前後といわれていますが、それをさらに上回る効率性です。

お客様は短い滞在時間で脱毛の用を済ませられるだけでなく、脱毛サロン側も回転率が上がり、お互いにとってのメリットになります。

脱毛効果が高い

THR脱毛は効果も高いのです。

THR脱毛の仕組みは、毛を再生させる元となっている毛包幹細胞があるバルジ領域にダメージを与えることで、「発毛せよ」という指令がバルジ領域から出なくなるというものです。

発毛の司令塔を攻撃する仕組みのため、1回や2回ですぐに脱毛効果が出るわけではありません。

ですが明確な理論に基づいた脱毛方法ですので、適切に回数を重ねることで高い効果を実感できます。

脱毛が短期間で完了する

THR脱毛はバルジ領域を刺激する蓄熱式脱毛なので、毛周期を考慮して脱毛サロンに通う必要がありません。

従来のIPL脱毛やSSC脱毛は毛乳頭・毛母細胞を刺激する熱破壊式脱毛といわれ、毛周期にあわせて約2〜3ヶ月おきに脱毛サロンに通わなければなりません。

施術の間隔が空くことで、脱毛完了までにかかる期間が2〜3年と長期にわたってしまうことが課題でした。

蓄熱式脱毛のTHR脱毛では、約2週間~1ヶ月おきに脱毛サロンに通うことが可能です。

短いスパンで通うことができるので、脱毛が完了までの期間も短くすることができます

施術の痛みが少ない

THR脱毛は痛みが少ないこともメリットとして知られています。

従来の脱毛方法はメラニンという黒い色素に向けて高出力の光を照射する仕組みのため「高出力=高温」であることは肌への負担も大きく痛みも感じやすい傾向があります。

さらにヤケドのリスクも高いため、痛みに弱い方や敏感肌の方にとって、脱毛はハードルが高い存在といえます。

THR脱毛は、連射式かつ蓄熱式を採用しているため、必要以上に肌を刺激することなく痛みもほとんど感じられないことがメリットです。

施術時の肌トラブルも可能な限り回避し、安心・安全に脱毛を進めることができます

色黒肌の脱毛に対応している

THR脱毛は、色黒肌や日焼け肌(*)でも脱毛が可能です。

従来の光脱毛(熱破壊式脱毛)では、毛乳頭・毛母細胞にダメージを与える際に肌のメラニン色素に反応する仕組みをとっています。

そのため色黒肌や日焼けした肌、大きく濃いシミなどの色素沈着がある肌に照射するとヤケド等の肌トラブルが発生するリスクがあります。

THR脱毛は従来とは異なる波長の光を使用しているため、メラニン色素ではなく肌内部のバルジ領域に直接作用します。そのため肌表面の色味は影響を受けません。

このように色黒肌や日焼けした肌にも対応できる点も大きなメリットのひとつです

*日焼け肌に必ず照射できるというわけではありません。

特に日焼け直後は肌へのダメージが大きい状態のため施術を断られることが多いでしょう。

仮に日焼け直後でなかったとしても、当日の日焼けの程度や肌の状況によっては施術スタッフや脱毛サロンの責任者の判断で照射を部分的に控えることもあります。

キッズ脱毛やメンズ脱毛が可能

THR脱毛は、女性のみならずメンズ脱毛・キッズ脱毛も可能です。

年、男性もヒゲ脱毛を中心に脱毛を考える方が増えていますが、男性が脱毛を始める際のネックになるのはやはり「痛み」が挙げられます。

特に顔回りは痛みを感じやすい部位になるため、痛みを理由に脱毛を断念する方が多い傾向です。

THR脱毛であれば蓄熱式のためほとんど痛みを感じることなく脱毛を行うことが可能です。

キッズ脱毛の場合は保護者の意向も強く反映されますが、施術のいちばんの懸念は「安全面」です。

そのため、キッズ脱毛においては大人の脱毛の何倍もヤケドなどの肌トラブルに関するリスクを考慮しなければなりません。

THR脱毛は蓄熱式脱毛ですので、低温の光をあてています。

従来の熱破壊式脱毛に比べると安全性も高く痛みも少ないため、子どもの繊細な肌を脱毛するにはぴったりの脱毛方法です。

赤外線による美肌効果を期待できる

THR脱毛には、赤外線による美肌効果も期待ができます。

THR脱毛で使用している光は赤外線領域が多く含まれており、サーモヒート効果が表皮のターンオーバー(皮膚の再生・代謝)を促します。

赤外線は皮膚の再生に有効であることがアメリカの医科大学の研究で分かっています。

顔色・透明感・ハリ・弾力などさまざまな肌の悩みの改善が期待できるとされ、その効果は最新の美顔器にも搭載されているほどです。

皮膚の再生(ターンオーバー)は6週間で1サイクルまわるようになっており、これを代謝とも呼びます。

THR脱毛のサーモヒート効果で皮膚の代謝が促進され、美肌効果も期待できます。

THR脱毛の特徴と効果

THR脱毛は「次世代の蓄熱式脱毛」と呼ばれている今もっとも注目度の高い脱毛方法です。

その特徴は、圧倒的な施術スピードの速さと高い安全性です。

さらに独自の脱毛の仕組みが生み出した効果や多くのメリットがあることも、次世代の蓄熱式脱毛と呼ばれる理由のひとつといえます。

ここではTHR脱毛の特徴と効果について詳しく説明します。

THR脱毛の特徴

THR脱毛の最大の特徴は「効率の高さ」にあるといえます。

THR脱毛はバルジ領域をターゲットにしている蓄熱式脱毛なので、毛周期にとらわれず施術が可能です。

脱毛サロンに通うスパンを最短2週間〜1ヶ月おきと短く通うことができます。

これまでの脱毛では毛周期を基準に2〜3ヶ月おきに通うことが推奨されていたため脱毛完了までにも2〜3年かかるといわれていました。

THR脱毛であれば、脱毛を終えるまでにかかる期間は約1〜2年で済みます。(個人の毛量・感じ方によって差はあります)

さらに連射式の照射方法を採用していることも大きな特徴です。

1秒間に6回という高頻度、しかも広範囲に高速で照射できるので出力パワーを維持したまま持続的に光をあて続けることができます。

従来の脱毛のように1回ずつ照射して部位ごとに脱毛器をずらして当てていくと、全身脱毛では約60分近く施術時間がかかってしまいます。

それが連射式で持続的に照射するTHR脱毛では、たったの30分で全身の照射が完了できます。

光そのものも照射漏れやムラも防ぐことができますので、1回あたりの施術効率の向上につながります

THR脱毛の効果

THR脱毛で効果を実感できる施術回数の目安は、6〜8回程度といわれています。

これは自己処理が必要なくなるレベルの目安で、完全に毛がない状態を目指すとなると12~18回程度の施術が必要です。(個人の毛量や感じ方によって差はあります)

蓄熱式脱毛のため毛周期を考慮せず施術できるので、脱毛サロンに通う頻度を上げればおよそ3ヶ月で効果を実感できるでしょう。

特に顔や背中などの産毛にも効果が高いとされています。

脱毛そのものの効果以外にも、赤外線によるサーモヒート効果で肌のターンオーバーが促進されることで美肌効果も期待できます。

THR脱毛の注意点

THR脱毛は新しい脱毛方法ですので、導入サロンが少なく現段階ではまだ誰もが気軽に利用できるほど普及していません。

また効果が高いとはいえ低温の光を使う脱毛方法になります。部類としては光脱毛に含まれるため、永久脱毛はできない点について注意が必要です。

さらに色黒肌に対応しているものの、さすがに日焼け直後の肌に照射することはできません。

従来の脱毛の課題を広くクリアしたまさにオールマイティなイメージのあるTHR脱毛ですが、このようにいくつかの注意点があります。

導入しているサロンが少ない

THR脱毛は、最新の技術と理論を駆使した脱毛方法です。

THR脱毛の脱毛器が市場に普及して間もないため、まだ導入しているサロンがあまり多くありません。

大手の脱毛サロンや人気な脱毛サロンでもっとも多く導入されているのが、光脱毛のなかでも歴史の長いIPL脱毛です。

「THR脱毛をやりたい」と考えている方にとっては、希望の脱毛方法を選べるほど導入が進んでいないことは注意すべき点といえます。

光脱毛のため永久脱毛はできない

すべての光脱毛では、永久脱毛ではありません。これはTHR脱毛にもいえることです。

そもそも永久脱毛の定義は「最後に脱毛をしてから1か月後の毛の再生率が20%以下であること(米国電気脱毛協会AEA/American Electrology Association)」とされています。

これはひと言で表せば、毛がほとんど生えない状態が長期間続くことです。

現在、この定義に合致する効果が認められているのは、医療レーザー脱毛とニードル脱毛のみです。

THR脱毛を含むすべての光脱毛は、医療レーザー脱毛よりも低い出力の光を照射しています。

医療レーザー脱毛に比べて痛みも少なく済みますが、永久脱毛に分類できるほどの効果は保証されていません。

日焼けした直後の肌の脱毛はできない

THR脱毛に限らず、脱毛に日焼けはNGというのが通説です。

日焼けは日光で肌にダメージを与えた結果、皮膚の色が変わっている=肌が軽いヤケドを負っている状態です。

そのため皮膚にさらに脱毛の光を当てることはヤケドを重症化させることになってしまいます。

THR脱毛は蓄熱式脱毛で熱破壊式脱毛よりも弱い光を使用しているので、理論上は日焼け肌でも照射は可能です。

しかし日焼け直後は特に肌が非常に敏感になっており、日光のダメージが残った状態ですので照射を控える必要があります。日焼け部分によっては、その個所を避けて照射することは可能です。

まとめ

多くのメリットがあるTHR脱毛を活用して、効率よく安心・安全に脱毛を楽しみたいですね。

本記事では、THR脱毛のデメリットをはじめ、メリットや特徴・効果について解説しました。

THR脱毛は従来の脱毛方法とは異なり、お客様だけでなくサロン側の回転率を上げ売上に直結する特徴をもっています。

またデメリットを補えるだけのメリットのあるTHR脱毛は、今後、お客様の間でも話題になっていくことでしょう。

本記事を参考にTHR脱毛について少しでも理解頂けたら幸いです。

このコラムの執筆者

株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
コンフォートジャパンのコラム編集担当です。
美容業界で長く美容機器メーカーとして存続しているコンフォートジャパンが、皆様のお声に応えるべく、脱毛関連はもちろんのこと、サロン運営に役立つ情報を発信していきます。