脱毛サロンで設定するべき売上目標はいくら?|平均売上と必要な資金について解説
脱毛サロンを開業し、経営の安定や拡大を目指すためには、売上目標を立てることが大切です。
本記事では脱毛サロンの売上目標とはどのようなものか、具体的にどのように目標を立てたらいいのかなどを解説しています。
今後脱毛サロンの開業を目指している方は参考にしてください。
脱毛サロンの売上目標とは?ノルマとの違いについて解説
脱毛サロンの売上目標とは、脱毛サロンの将来的な目標を達成するための具体的な売上金額を指します。
脱毛サロンの経営計画を立てるためにも重要な指針のひとつになります。
「ノルマとは何が違うの?」と感じる方もいるかもしれませんが、ノルマは会社や上司から与えられる達成しなければならないもので、目標は自主的に設定するものを指します。
脱毛サロンの平均売上の計算方法
脱毛サロンの平均売上は、メニュー料金・顧客数・営業日数などから計算できます。
例えば「メニュー料金が1万円」で「営業日数が20日」のサロンの場合、1日に10人施術を行うと、1日の売上は10万円になり、月の売上は200万円程度になります。
また、脱毛サロンは施術以外に物販などの売上も想定されるため、だいたい月250万円程度が平均売上の計算になります。
平均売上は日次・週次・月次・年次など、期間を設定して算出することも可能です。
選択期間の平均売上を算出するためには、全ての売上高を期間で割るだけで求められます。
脱毛サロンで設定するべき売上目標
脱毛サロンで売上目標を設定する際は、ランニングコストとのバランスを見ることが大切です。
ランニングコストとは、脱毛サロン開業後にかかる費用のことで、具体的には以下のようなものがあります。
- 家賃
- 水道光熱費
- 広告宣伝費
- 人件費
- 消耗品代
- 脱毛器の管理費用
脱毛サロンを運営していく中で、大きな負担となるのが家賃・水道光熱費・人件費などです。
これらのコストは毎月大きな変動がなく発生します。
消耗品代や脱毛器の管理費用は毎月発生する訳ではなく、工夫することでコストを抑えることができます。
ランニングコストは毎月必ず発生する費用なので、1ヶ月にどれだけのコストがかかるのか、コストを支払って黒字を目指すためにはどれだけの売上があればいいのか計算する必要があります。
脱毛サロンを成功に導く経営目標の立て方
売上の安定やさらなるステップアップを目指すのであれば、具体的な目標を設定する必要があります。
将来の目標を達成するためには経営目標を設定し、その目標を達成するための具体的な行動計画を立てることが重要です。
また、サロン全体で目標達成を目指すためには、経営者だけが経営目標を把握するのではなく、スタッフ全員で目標や計画を共有することも必要です。
ここでは脱毛サロンを成功に導くための経営目標の立て方について解説します。
①経営目標を設定する
脱毛サロンを安定・拡大するためには、経営目標を立てることが重要です。
経営目標には「定量目標」と「定性目標」があり、2つを意識して目標を立てる必要があります。
- 定量目標:売上のような具体的な数値目標
- 定性目標:なりたいサロン像
売上目標達成時には、数値だけ達成するのではなく、なりたいサロン像も達成できていることが大切です。
近年は、売上などの数値的評価だけでなく、サロンの雰囲気や企業姿勢も含めて評価されることが多くなっています。
オーナーが目指す理想のサロンを作り上げるためには、定量目標・定性目標の両方をスタッフに共有し、サロンに関わる全ての人が目指すところを把握できるようにします。
まずは定量目標と定性目標について解説しますので、目標設定の際の参考にしてください。
定量目標とは
定量目標とは、売上のような具体的な数値目標のことです。
例えば「年間売上〇〇円」「月間売上〇〇円」などの具体的な数値のことを指します。
定量目標を立てる際のポイントは、まず年間売上などの大きな目標を決め、そこから月間売上・週間売上などの細かい目標に落とし混んでいきます。
細かい目標を立てる際に、単純に月割・日割で数値を出すのではなく、繁忙期や閑散期などのタイミングをふまえて考えることがポイントになります。
年間・月間・週間などの具体的な数値目標を決めることで、いつまでに・誰が・どれだけの売上を立てる必要があるか明確にすることが可能です。
定性目標とは
定性目標とは、数値では測れない具体的なサロンの理想像のことを指します。
例えば「〇〇駅に何畳のサロンを開業する」「2店舗目の開業を目指す」などの目標です。
定性目標には具体的な数値目標がありませんが、いつまでにどのようなサロンになりたいかなど期間を設定し、目標達成するための具体的な行動を考える必要があります。
定性目標が明確になっていると、接客方法やサロンの雰囲気づくりなどがスタッフ間で統一されるようになります。
理想のサロンを目指すためには、定量目標だけでなく定性目標も立てることが大切です。
②具体的な行動計画を立てる
経営目標を立てられたら、次は具体的な行動計画を立てていきます。
例えば売上目標達成を目指すために、客単価や集客数を設定し、目標達成までに必要な具体的な行動案などです。
具体的な行動案は、集客数を達成するためにWEB広告を出す、客単価を上げるためにプラン提案時にはオプションもおすすめするなどがあります。
③スタッフと目標や計画を共有する
経営目標は立てて終わりではなく、定期的にスタッフと共有し行動が伴っているかどうか確認することが大切です。
毎日10分程度朝礼の時間を作り、前日の売上結果や当日の売上目標の確認、来店人数や接客方法などを確認する必要があります。
その日の売上目標を確認し、一人ひとりがどれだけの売上を立てればいいのか把握していれば、オプションメニューを提案したり化粧品を販売したりなどの行動に移すことができます。
また、売上などの数値だけを共有するのではなく、スタッフの良かった行動や直すべきポイントも共有する必要があります。
オーナーだけでなくスタッフ一人ひとりが自主的に改善しようと行動することで、サロンの一体感を高めながら働く環境を作ることができます。
脱毛サロンの平均売上をアップする方法
脱毛サロンの売上目標を達成するためには、平均売上をアップさせることが大切です。
平均売上をアップさせるための具体的な行動としては以下のようなものがあります。
- 新規顧客の集客を行う
- リピーター獲得の施策を講じる
- 客単価を上げる
平均売上をアップさせる方法を詳しく解説しますので参考にしてください。
新規顧客の集客を行う
脱毛サロンの平均売上をアップさせるためには、新規顧客の集客を行うことが重要です。
サロンがターゲットとする客層に合わせて広告媒体を選択し、サロンを利用することでどのようなサービスを受けられるのかアピールする必要があります。
まずは多くの人に認知してもらうためにも、WEB広告やSNS広告・チラシなどの広告媒体を利用し、サロンの認知度を高めるようにしましょう。
関連記事:サロン集客に必要な媒体の選び方|具体的な集客方法と成功させるコツ・ポイントを解説
リピーター獲得の施策を講じる
脱毛サロンの売上を安定・向上させるためには、新規顧客の獲得以上に、リピーター客の獲得が重要です。
脱毛サロンは1回の施術で効果を発揮できるものではなく、複数回施術を受けてもらうことで効果を発揮します。
一度利用したお客様が、また利用したいと感じるようなサービスや空間作りをすることが大切です。また、セットプランや回数コースを提案するなど、リピートしてもらいやすい施策を講じる必要があります。
客単価を上げる
脱毛サロンの平均売上をアップさせるためには、顧客獲得を目指すだけでなく、客単価を上げることも重要です。
客単価を上げるための具体的な方法としては以下のようなものがあります。
- メニューを値上げする
- オプションを充実させる
- 物販を取り揃える
メニューを値上げする
客単価を上げるためには、メニューの料金を高めに設定する方法があります。
極端に高いメニューを提案してしまうと、お客様の離脱を招くリスクもあるため注意が必要です。
お客様が納得できる範囲で料金を設定するためには、近隣のサロンの料金を調査し、少し高めな程度に設定するのがおすすめです。
「料金が高いのに満足度が低い」と感じさせないためにも、丁寧な接客を行うことはもちろん、「脱毛器を選択できる」「術後に保湿パックプレゼント」などの独自のサービスを行うようにしましょう。
オプションを充実させる
客単価を上げるためには、プラン料金を高めに設定するだけでなく、オプションメニューを充実させる方法もあります。
例えば、術後の保湿メニューやリラクゼーションメニューなどです。
通常の脱毛プランにオプションメニューを追加してもらうことで、客単価を上げることができます。
また、「期間限定メニュー」や「リピーター限定メニュー」など特別感のあるメニューを提案することで、お客様の満足度を高めつつ客単価の向上を目指せます。
物販を取り揃える
脱毛サロンの平均売上を上げるためには、物販を取り揃えるのもおすすめです。
脱毛サロンでの物販には以下のようなものがあります。
- シェーバー
- スキンケア用品
- 家庭用脱毛器
脱毛の施術後にスキンケアや保湿の重要性を丁寧に説明し、お客様が自然と購入したくなるような物販を取り揃えることが大切です。
ただ、無理に販売しようとしてしまうと、印象が悪くなりお客様が離脱してしまう可能性があるため注意しましょう。
脱毛サロン開業に必要な資金
脱毛サロンの売上目標を達成するためには、まず開業から運営までにどの程度の資金が必要なのか把握しておく必要があります。
脱毛サロンを開業するにあたって必要な資金は「開業資金」と「ランニングコスト」です。
それぞれ具体的にどのような費用が発生するのか解説します。
開業資金
開業資金とは、脱毛サロンを開業する際に必要な資金のことです。
具体的には以下のような費用が発生します。
- 家賃
- 内装や外装の工事費用
- 広告宣伝費
- 脱毛器購入費用
- 消耗品代
- スタッフ採用資金
これらの全ての費用を含めると、脱毛サロン開業には約300万円の資金が必要と言われています。
ランニングコスト
ランニングコストとは、脱毛サロン開業後にサロンを運営していくにあたり必要になる資金のことです。
ランニングコストには、家賃・水道光熱費・広告宣伝費・人件費・消耗品代などの様々なものがあります。
中でも家賃はランニングコストの大部分を占める費用なので、赤字にならないように売上目標と照らし合わせて物件選びをすることが大切です。
脱毛サロン開業後はすぐに利益を上げることができませんが、それでもランニングコストは毎月発生するので、数ヶ月分はランニングコストを支払えるような資金を準備しておく必要があります。
まとめ
今回は脱毛サロンで設定すべき売上目標について解説しました。
売上目標はノルマとは違い、サロンの目標を達成するために立てる具体的な目標のことをいいます。
サロンの売上目標を達成するためには、具体的な経営目標を立て、月間・週間・日次で達成すべき数値や行動を明確にすることが重要です。
サロンオーナーが売上目標を立てれば終わりではなく、スタッフ全員で目標を共有し、日々の接客や施術に活かしていくことが大切です。