脱毛の基礎知識|脱毛の効果を上げる知識やいまさら聞けない疑問を徹底解説
ネットで「脱毛」を検索すると、たくさんのエステサロンやクリニックの情報が出てきます。
しかし脱毛についての予備知識がないと、どの脱毛方法が自分に合っているのか想像できないという人もいるのではないでしょうか。
今回は脱毛ケアを行う上で知っておくと良い毛の構造や、毛周期などの基礎知識をご紹介します。
「来店時にはどんな服装が良い?」「生理中でも脱毛ケアは受けられる?」などの疑問もまとめているので、これから脱毛ケアを始めようとしている初心者さんもチェックしてみてください。
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知っておきたい脱毛の基礎知識
「本格的な脱毛ケアはどこですればいい?」「サロンでのお手入れはどう行うのか」など、ネットで検索して美容の知識を得ている人は多いのではないでしょうか。
しかし脱毛サロンを検索して自分と相性が良い店を見つけても、毛の構造や脱毛の仕組みまでは良くわからないという人は意外と多いです。
知っておくと美肌維持に役立つ脱毛に関する知識をご紹介します。これから本格的に脱毛ケアを始めようか悩んでいる人も、ぜひ参考にしてみてください。
毛の構造について
皮膚から見えている毛の部分を「毛幹」、皮膚の下にある部分を「毛根」といいます。さらに毛根の根っこのような先が丸く膨らんだ色の濃い部分を「毛球」といい、毛の生成を促す「毛乳頭」や「毛母細胞」が入っています。
毛球は皮膚の奥にあり毛細血管と繋がっていて、血管から栄養や酸素を得て細胞分裂を繰り返し毛が成長します。
毛根から毛全体を包んでいる「毛包」という部分があり、皮膚に毛を固定して抜け落ちにくくする働きがあります。
毛周期とは?
毛周期とは毛の生え変わるサイクルのことで、「成長初期」「成長期」「退行期」「休止期」と4段階に分かれています。
成長初期は毛球の内側にある毛乳頭が栄養や酸素を取り込み、成長し始めます。
さらに成長期は毛母細胞が分裂を繰り返して毛幹を上へと伸ばして成長し、メラニン色素の濃く太いしっかりとした毛になります。
退行期は毛の成長が止まり、毛母細胞の分裂がストップする時期です。毛球部分が押し上げられて、徐々に毛乳頭が緩んで毛球から分離します。
休止期になると成長の止まった毛が抜け落ちます。毛が抜け落ちると成長初期へ進んで、毛球内に毛乳頭が抱え込まれ毛の成長に必要な栄養や酸素を取り込みます。
脱毛ケアでは成長初期と成長期にメラニン色素に反応しやすい光やレーザーの照射を行い、毛を通して毛根に熱エネルギーを与えて毛を弱らせる方法があります。
脱毛の種類
脱毛ケアにはこのような種類があります。
- 光脱毛
- レーザー脱毛
- ワックス脱毛
- ニードル脱毛
光脱毛はエステサロンで行われる脱毛サービスで、異なる波長の光を照射し熱エネルギーで毛を弱らせて目立たない状態に整えます。永久的な脱毛ではないため、お手入れを終えて時間が経つと再び毛が生えてきます。
レーザー脱毛は単一のレーザーを照射して、毛根に熱エネルギーを与えて破壊する方法です。出力が光脱毛よりも高く毛根や毛穴を破壊するパワーがあるため、クリニックや病院の医療機関で行われる医療行為にあたります。
ワックス脱毛は気になる部位に粘着力に優れたワックスを塗り、毛を毛根から引き抜く脱毛方法です。市販のワックス材を使ってセルフケアも可能ですが、ワックス脱毛専門のサロンでプロによるお手入れを受けることもできます。
毛根から毛を引き抜くだけなので、毛質や毛量は変わらないのが特徴です。
ニードル脱毛は毛穴に特殊な針を入れて電流を流し、直接毛や毛根にダメージを与えて毛が目立たない状態に導く方法です。脱毛時の痛みが強く感じやすい方法ですが、1本ずつ毛に対してアプローチを行うため、ピンポイントでお手入れを行うことができます。
脱毛の仕組み
エステサロンや医療機関で行われる脱毛ケアは、メラニンに反応しやすい光やレーザーを照射することで、毛に熱エネルギーを与えて弱らせて目立ちにくい状態に整えていく方法です。
毛のメラニンが成長する毛周期に合わせて照射が理想で、定期的に照射を繰り返すことで徐々に毛が目立ちにくい状態になります。
定期的なお手入れが必要になるため、2~3年の脱毛期間がかかります。
近年の光脱毛ではメラニンではなく、毛の生成を伝達する幹細胞が集まる「バルジ領域」に熱エネルギーを蓄積させる脱毛方法も注目されています。
毛周期に関係なく光照射ができ、メラニンに反応する光やレーザーよりも低出力でアプローチが可能なため、照射時の痛みが少ないのが特徴です。
医療脱毛とエステ脱毛の違い
エステサロンで行う光脱毛とクリニックや病院で行う医療脱毛には、場所以外にもこのような違いがあります。
- エステ脱毛…減耗が期待できる「光脱毛」
- 医療脱毛…永久脱毛が可能な「レーザー脱毛」
エステサロンで扱う光脱毛は医療脱毛よりも照射時の出力が弱いため、脱毛期間が長く必要です。しかし出力が弱めのため、照射時の痛みが少なく肌負担がかかりにくいというメリットもあります。
医療脱毛は照射出力の高いレーザー脱毛が主流で、「永久脱毛」が可能です。出力が高いので光脱毛よりも定期的に照射する回数が少なく、脱毛期間が短いという特徴があります。
ですが照射パワーが強いため痛みを強く感じやすく、皮膚が薄いデリケートな部分や痛みが苦手という人は通い続けにくいので注意が必要です。
さらにエステの光脱毛は脱毛期間が医療脱毛よりも長めですが、取り扱い店舗が多いため医療脱毛よりも費用が安いという面があります。
一方で医療脱毛はクリニックなどの医療機関のみの取り扱いになるので、初診料や再診料がかかったり、1回あたりの料金が光脱毛に比べて割高だったりとトータルの料金が高額になりやすい傾向があります。
脱毛に通うペース
初めて脱毛ケアでエステやクリニックに通う時は、どのくらいのペースを目安にすればいいのか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
最初は2ヶ月に1回の来店ペースを目安にしながら、予約をいれるのがおすすめです。
毛周期を目安に予約を入れようとすると、いつがベストのタイミングなのかわからなくなりがちですが、すべての毛が同じ周期で生え変わるわけではありません。
成長期を迎える毛は全体の1/3ほどなので、2ヶ月に1回を目安に3回の照射を終えると希望部位の成長期の毛にまんべんなく照射することができます。
照射回数を重ねると徐々に毛質や毛量が整ってくるので、3回目以降の来店ペースは担当者に相談しながら予約を入れていくと良いでしょう。
脱毛期間を終えるまでに必要な来店回数
初めて脱毛ケアをする場合、毛が目立たなくなる理想の状態になるまでにはどれくらい通えばいいのか悩む人も多いです。
毛質や毛量の個人差はありますが、エステサロンの場合は10回以上の来店を目安にすると良いでしょう。サロンの光脱毛は照射パワーが医療脱毛よりも弱めなので、定期的に照射を重ねる必要があります。
医療脱毛の場合は部位に寄りますが、5~8回を目安にするのがおすすめです。照射出力が高いため、エステサロンよりも少ない回数で脱毛期間を終えることができます。
しかし光脱毛と医療脱毛のどちらも、1回の来店で一気に理想の状態まで整えることはできません。脱毛ケアは定期的な来店を一定期間続ける必要があるので、注意しましょう。
硬毛化や増毛化のリスクについて
脱毛ケアでは光やレーザーを照射した後に毛が硬くなる「硬毛化」や、毛量が増える「増毛化」のリスクが考えられます。
医学的に詳しく原因は解明されていませんが、光やレーザーを照射した時の肌刺激が原因の可能性があります。
硬毛化や増毛化はうなじやお腹・二の腕などの皮膚がやわらかい部分や、背中や太ももなど細い産毛が生えやすい部分に現れやすいです。
脱毛期間中に硬毛化や増毛化が心配になった時は、担当者に相談してみましょう。
自己処理でカミソリや電気シェーバーで毛を剃った後、生えてきた毛が硬く感じられる場合があります。これは硬毛化ではなく、剃毛後は剃った毛の先の断面が自然に生えてきた毛よりも太く見えるため、毛が硬く太くなった印象を受けるからです。
照射漏れの確認方法や対処法
光やレーザーを照射する際に、照射漏れが起こる場合があります。
照射漏れは成長期になった毛が伸びてきた時に、照射したはずの部分に一部だけ目立つ毛が生えてくることで確認できるケースがあります。
特に骨が目立つ腕や脚はヘッドピースの照射面が皮膚に均等にあたりにくく、光やレーザーが漏れてしまう可能性があります。
皮膚がやわらかくデリケートなVIOゾーンは照射時に痛みを強く感じやすい部位のため、痛みで無意識に体を動かしてしまい、ハンドピースの位置がズレてしまうケースも考えられます。
しかし確実に照射漏れが原因とは言い切れないことが多く、使用した業務用脱毛器の種類や毛質によって異なるので、照射漏れかどうか気になる時は担当者に相談しながら確認するのがおすすめです。
脱毛サービスを効率的に受ける知識
脱毛ケアはまとまった費用を支払い、何度も来店し時間をかけて行うからこそ、効率的な脱毛ケアで理想の状態を目指したいものです。
脱毛期間中に気をつけたい肌のお手入れポイントや、おすすめの食品についてご紹介します。
日焼け対策はしっかりと
脱毛期間中は肌が刺激にデリケートになっているので、日焼け対策をしっかりと行いましょう。
特にメラニンに反応しやすい光やレーザーを使用した脱毛器でお手入れをしている場合、しっかりと日焼けしてしまうと照射ができない可能性があります。
スムーズに定期的な照射回数を重ねるためにも、脱毛期間中は日焼けを極力しないように日焼け止めやUVカット機能のある衣類・帽子などで紫外線から肌を守るのがおすすめです。
日差しの強い夏場が紫外線量が多いと思われがちですが、3~5月にかけての時期が紫外線量が多く日焼けしやすいと言われています。
さらに量に差があるものの紫外線は1年中降り注いでいるため、春から夏以外でも日焼け対策を意識しながら脱毛期間を過ごした方が良いでしょう。
自己処理はシェービングで
光脱毛やレーザー脱毛を照射する時は、事前に除毛処理を行いましょう。自己処理を行う場合は電気シェーバーによるシェービングで、毛根部分を残して除毛するのがポイントです。
余分な毛を処理することで、照射後の熱エネルギーを効率的に毛根やバルジ領域へ伝えることができます。
特にメラニンに反応する光やレーザーの場合は、長い毛が残っていると火傷のリスクや照射時の痛みを強く感じる場合があるので注意が必要です。
シェービングを行うタイミングは来店予約日の前夜を目安にすると、照射する際にベストな
状態で行うことができます。
美肌維持におすすめの食品を食べる
体毛はホルモンバランスの影響を受けやすいため、男性ホルモンが優位になると濃く太い毛が目立ちやすくなります。
毛が目立ちにくいなめらかな美肌を維持したい時は、豆腐や納豆・豆乳などの大豆製品を食事に摂り入れてみてはいかがでしょうか。
大豆には「大豆イソフラボン」という女性ホルモンの働きに似た成分が豊富に含まれていて、肌のキメを整えなめらかに導いてくれます。
サプリで補うことも可能ですが、大豆製品とサプリの両方を摂取すると1日の摂取目安量を超えてしまうので、どちらかに絞って食生活に摂り入れるのがポイントです。
今更聞けない脱毛の疑問
光脱毛やレーザー脱毛の経験がない人でも、ネットで簡単に脱毛について知ることができます。しかし、必ずしも自分が知りたい情報が得られるとは限りません。
初めて脱毛サービスを受ける人や、「今さら人には聞きにくい」という疑問について詳しくご紹介します。
照射の痛みはどれくらい?
脱毛ケアは人によって強い痛みを感じる人もいれば、「ほとんど痛みを感じない」という口コミもあります。
照射時の痛みは肌質や毛質によって異なりますが、一般的に「輪ゴムでパチンと皮膚を弾いたような感覚に近い」と言われています。
しかし皮膚がやわらかく痛みに敏感になりやすいVIOゾーンや、顔周り・毛の色が濃い部分はそれ以上の痛みを感じる場合があるので注意が必要です。
痛みの度合いが気になる場合は皮膚のやわらかい部分に1ショットだけ照射をしたり、お試しで1回のみの脱毛サービスを受けてみると良いでしょう。
来店日当日はどんな服装が正解?
脱毛サービスを受ける当日は、どのような格好で来店すればいいのかお悩みの人もいるのではないでしょうか。
照射前には店舗でガウンに着替えるため、着替えやすい楽な服装での来店がおすすめです。
脱毛ケアをした後の肌は刺激に敏感になりやすいため、ゆったりとした余裕のあるボトムや肌触りの良い生地のトップスを選ぶと肌負担を気にせずに過ごしやすいでしょう。
反対にボディラインを強調するレギンスや、露出の多い服装は皮膚刺激になりやすいため、脱毛サービスを受ける当日は避けた方が良いです。
UVカット機能を搭載した洋服や帽子・日傘があると、日焼け止めを小まめに塗り直さなくても紫外線対策が簡単にできます。
脱毛でワキの匂いは軽減できるの?
脱毛ケアは匂いのもとを軽減するわけではありませんが、ワキの匂いが目立ちにくい状態に整えることが可能です。
特にワキは汗腺が多く、匂いが気になる人が多い部分です。タンパク質や脂質を含む汗をかき、時間が経つと雑菌が繁殖して匂いが目立ちやすくなります。
脱毛ケアで毛を目立たない状態にすることで毛に汗が付着することなく、雑菌が繁殖する前に汗を拭き取りやすくなり、制汗剤やデオドラント製品が毛に邪魔されずに密着できるというメリットがあります。
さらに通気性が良くなるので湿気が溜まりにくくなり、汗をかいてもワキを衛生的に保つことができます。
敏感肌やアトピー肌でも脱毛はできる?
敏感肌やアトピーが気になる人は、脱毛ケア時の肌刺激が心配という人もいるのではないでしょうか。
人によって肌刺激の感じ方は違うので、必ず「できる」とは断言できません。しかしクリニックや病院のみ取り扱われている医療脱毛は、照射前に診察を受け医師に相談することができます。
サロンの光脱毛の場合も脱毛知識をもったプロのエステティシャンに相談することが可能なので、実際に肌の様子を見てもらいながら相談してみると良いでしょう。
生理中の脱毛はOK?
生理の周期が安定せず、来店当日に生理になってしまうケースも少なくありません。
サロンやクリニックの脱毛ケアは、生理中に脱毛ケアをすることができない店舗がほとんどです。
生理中は皮膚がデリケートになっているため、いつもは照射時の痛みを強く感じない人でも肌刺激を強く感じたり、皮膚に赤みが目立ったりする可能性があります。
女性ホルモンのバランスも乱れやすい時期のため、肌のコンディションが整いにくいという理由もあります。
生理に近い時期は来店予約を入れるのは避けた方が良いでしょう。
どうしても日にちの空きがなく、予約を入れる場合は事前に「生理になる可能性がある」と伝えておくのがポイントです。店舗によっては生理になった場合は当日キャンセルが可能なケースもあるため、予め相談してみましょう。
妊娠中は脱毛ができない理由
妊娠中は脱毛ケアを受けることはできません。基本的に脱毛ケアは胎児に影響がないとされていますが、100%ないとは言い切れません。
希望部位によっては長時間うつ伏せや横向きになる場合があるため、血行不良になったり、胎児を圧迫してしまったりする可能性があります。
つわりがある妊娠初期は途中で気分が悪くなったり、お腹が大きくなる安定期はベッドに横になるのも大変だったりと妊娠中の脱毛ケアは体への負担が大きいです。
さらに妊娠中は女性ホルモンのバランスが乱れやすく、妊娠前よりも肌が刺激に敏感になる場合があり、照射の痛みを強く感じてしまうことがあります。
脱毛期間におすすめの時期
脱毛ケアを始める場合は、汗をかきにくく紫外線量が少ない秋から冬にかけての時期がおすすめです。
特に秋から脱毛ケアに通い始めると、2ヶ月に1回の来店ペースで5回のお手入れができるので、薄着になる夏までに毛が目立ちにくい理想の状態へ近づくことができます。
秋・冬は厚着になる時期なので、脱毛途中の肌を露出する機会が少ないのでこっそりと脱毛ケアを始めたいという人にも向いています。
照射後の皮膚は刺激にデリケートになっているので、汗をかきやすい夏場だと汗を拭くことが多く肌に刺激を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。
厚着から少し薄着になる春は、脱毛ケアに興味をもつ人が増えます。エステサロンやクリニックの予約が、思うように入れられないというケースも多いです。
秋から冬は厚着で過ごすため、脱毛ケアの必要性を感じない人が多いので自分のスケジュールに合わせた予約をとりやすい傾向にあります。
本格的に脱毛ケアにチャレンジしたい時は、秋から冬にかけて初めてみるのがおすすめです。
まとめ
脱毛ケアを始める時は毛の構造や毛周期についての知識があると、効率的に自分に合った脱毛ケアを進めることができます。
さらにサロンやクリニックなど脱毛の種類によっても、痛みの度合いや必要な目安回数・脱毛期間の長さが異なるので、脱毛を始める前に正しい知識を知っておくことは大切です。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分に合ったエステサロンやクリニックでの脱毛ケアを見つけてみてはいかがでしょうか。