脱毛サロンの集客方法の種類|集客を成功させるコツと失敗する理由を徹底解説
脱毛サロン経営において、どのように集客するかはとても重要なポイントです。
特に開業して間もないうちはリピーターのお客様もいないため、新規のお客様をいかにして獲得するかが今後の脱毛サロン経営の安定化に大きくつながってくるといえます。
また、重要なのは新規のお客様獲得だけではありません。
美容脱毛は複数回来店してもらうことで収益が安定するビジネスモデルです。
せっかく新規のお客様に来店いただいても、再来店につながらなければ脱毛サロンの経営存続も早々に困難になってしまいます。
本コラムでは脱毛サロンの集客方法と成功のポイント・失敗例を解説します。
脱毛サロンの集客方法の種類
脱毛サロンの集客にはどのような方法があるのでしょうか。
まずは集客方法の種類とそれぞれの特徴を紹介します。
近年はインターネットを利用した集客が主流になりつつありますが、単にインターネットといっても集客方法は非常に多様です。
やみくもに手を出すと費用や運用工数がかかるだけで「十分な効果も期待できない」ということも考えられます。
経営する脱毛サロンのアピールポイントとマッチした集客方法を適切に選び運用することで、効果的な集客を目指しましょう。
SNS
InstragramやTwitterなどのSNSは、今や誰もが手軽に利用できる情報発信のツールです。
スマートフォンの台頭・普及にともない、SNSの利用者は急激に増加しました。
世代や国によって利用者の数は異なります。
日本国内の主要SNSとその月間利用者数は以下の通りです。
出典:2022年末時点情報
LINEは月間利用者数がもっとも多いSNSですが、初来店のための集客ツールには向いておらずリピーター向けの集客ツールとして活用されることが多いです。
YoutubeもLINEに次いで利用者数が多いのが特徴です。集客には広告と動画配信の2通りの手段があります。
YoutubeだけでなくTwitter、InstragramはSNSだけでなくメディアとしての側面も持っているため、Youtubeであれば動画、Instragramであれば写真の投稿など、自社(脱毛サロン)のメディア運用も集客の手段になりえます。
できるだけ工数をかけないで集客するのであれば、代理店に依頼しSNS上で広告を出したりインフルエンサーにPRを依頼したりといった方法が考えられます。
自社メディアの運用そのものを代理店に依頼することも可能です。
いずれも利用するSNSの利用者数だけで判断するのではなく、メインとなる利用者の層(性別・年代・年収など)をよく比較しながら集客に利用するSNSを決定する必要があります。
ホームページ
ホームページ(脱毛サロンの公式サイト)はそれ単体で集客できるわけではありませんが、各種媒体からの流入に対し「安心して利用できる脱毛サロンであるかどうか」を判断する重要なツールです。
脱毛サロンにおいて、多くの見込み客はホームページを確認して来店予約を行います。
施術にかかる費用・脱毛サロンへのアクセス・技術の確かさや安全性など、確認するポイントは人によって異なります。
ホームページは掲載情報の制限もなく表現の自由度も高いため、来店を促すための多様な情報をもれなく掲載することで集客の後押しになります。
網羅すべき情報例としては以下のとおりですが、それ以外にも可能な範囲で情報の充実化を図りましょう。
- サービス内容(施術可能な部位、価格、オプションの有無)
- 信頼性を担保する情報(過去の施術事例や表彰実績、取得している資格・認定)
- 脱毛サロン内の写真(清潔感や過ごしやすさをアピールできる視覚情報)
- 交通アクセス(交通手段や主要駅・ICからの所要時間、駐車場サービスの有無)
ブログ
自社のホームページ内でコラムを連載する場合もありますが、無料で利用できるブログサービスを利用する方法もあります。
法人の脱毛サロン(特に大手や複数店舗を構える脱毛サロン)の場合は自社のホームページでコラムを作成・掲載することも多いですが、脱毛に限らず美容系のサロンを運営する個人の多くはブログを開設しています。
ホームページの管理・運用に比べ、ブログ運用は非常に手軽に利用できます。
インターネットの知識や技術もさほど求められることはなく、情報を掲載するだけであればほとんど無料で利用できることが特徴です。
ただし「情報を掲載するだけ」という点で考えると、ブログは「より見やすい・わかりやすいデザインにこだわることは難しい」というデメリットにつながります。
ブログは本来、個人が身の周りのできごとや主張などを日記形式で書き込むスタイルのホームページとして利用されるものなので、あくまで文章が主体です。
そのためデザインの自由度は低く、文章を読んでもらうことができなければ集客にはつながりにくいといえます。
お客様の来店を促すことができるような魅力ある文章を書き、継続的に記事を増やしていくことができれば集客につながります。
SEO対策
SEOとはSearch Engine Optimizationの略で、検索エンジンの最適化を意味します。
具体的にはGoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果ページで、ホームページが表示される順位を上げて流入数を増やすことを指します。
各種検索エンジンでは独自のアルゴリズムで検索結果の並び順を決定していますが、計算方法は完全に公開されているわけではありません。
そこでSEOでは計算に影響を与える要素を推測し、順位が上がるように各要素を最適化していきます。
脱毛サロンのホームページやブログを開設しても、検索エンジンで上位表示されなければ見込み客の目に触れる機会は極めて少ないといえます。
最低限のSEOとして「脱毛+(サロンを開業する周辺地域)」の検索ワードでホームページやブログの記事が上位表示されるよう対策しましょう。
SEO対策には、特定のキーワードで検索したユーザーのニーズを網羅できる内容の記事を作成し投稿・公開する必要があります。
成果が現れるまでに時間がかかることやSEO対策に特化した知識が求められることから、予算をかけて専門の企業にコンサルティングを依頼することも検討しましょう。
MEO対策
MEOはMap Engine Optimizationの略で、「マップエンジン最適化」を意味します。
ここでいう最適化とは、Googleマップでの検索結果において該当の店舗(脱毛サロン)を上位表示させることです。
マップに特化したSEOという意味で、MEOは「ローカル検索」「ローカルSEO」とも呼ばれています。
WebマーケティングにおいてSEO対策も長らく重要視されてきましたが、近年、MEO対策は特に店舗ビジネスや地域ビジネスの面でより必要性が高まっています。
なお、Googleマップに脱毛サロンの店舗情報を掲載・表示すること自体は無料でできます。
「Googleビジネスプロフィール」にサロンの名称・住所・電話番号・営業時間・ホームページリンクなどを登録しましょう。
一般的にGoogleマップ内での検索結果で店舗を上位表示させるためには入力情報を充実化させる必要がありますが、特に口コミ情報の件数やボリュームが充実していると上位表示されやすいとされています。
そのため脱毛サロンに限らず美容室なども含めた多くの美容系サロンでは、口コミ投稿の協力を依頼しコンテンツを充実させるような工夫も見られます。
SEO対策は成果が現れるまでに長期間を要するだけでなく費用も毎月10万円以上かかることが多いなか、MEO対策は比較的早期に成果が確認できます。
さらに外部に依頼したとしても毎月数万円単位で抑えられることも多いため、SEO対策よりも取り組みやすいWebマーケティングの集客方法といえます。
リスティング広告
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上でユーザーが検索したキーワードを元に表示される広告を指します。
たとえば「脱毛サロン+地域」のキーワードで検索した際、検索結果上部の広告枠に表示されるのがリスティング広告です。
別名「検索連動型広告」とも呼ばれており、国内のインターネット広告のなかでもっとも高いシェアを誇る代表的なWeb広告であるといえます。
Googleの検索結果画面に表示する場合、広告費はGoogleに支払います。
その際にリスティング広告を表示させるための検索キーワードを設定することができます。
ただし、脱毛サロンの経営・開業には広告出稿の手続きや検索キーワード設定といった作業よりも「優先すべきタスクが多く広告のことまで手が回らない」「ノウハウがなくどのように設定したらよいかわからない」といった場合がほとんどです。
そのため個店ビジネスではリスティング広告を検討する場合の多くは、広告運用を代行する広告代理店に検索キーワードの抽出から広告出稿、成果の管理運用まで依頼しています。
広告代理店は大手の企業から業界特化の企業まで幅広く価格設定にも幅があるため、いくつかの業者と打ち合わせて成果が出やすいと判断できる代理店に依頼するのがおすすめです。
ポータルサイト
費用はかかりますが、効果が見込まれやすいのがポータルサイトへの出稿です。
具体的にはホットペッパービューティー、Ozmall、楽天ビューティー、EPARKビューティーなどが代表的なポータルサイトです。
TVCMを実施していたり知名度が高いような有名どころのポータルサイトは基本的に有料でのみ掲載を受け付けています。
最大手のホットペッパービューティーはヘアサロンを除いた美容サロン(リラクゼーション・エステサロン)全体での登録件数は62,000件以上に及びます。
ユーザー数も3,500万人以上といわれているため、美容・脱毛に関心の高いユーザーに対し効果的に自身のサロンを認知してもらうことができます。
大手のポータルサイトの場合、ポータルサイト内での予約管理や顧客管理も可能であるため利用のメリットは大きく、多くの美容サロン・脱毛サロンが導入しています。
ポータルサイトは基本的にユーザーのスマートフォン・パソコン経由で利用されることが多いため、ITリテラシーが高いユーザーがメインターゲットです。
もし開業する脱毛サロンが立地(アクセス)やサービスの特色上の理由などでITリテラシーの高くない高齢者層などをターゲットにしている場合は、有料で注力して集客するのは非効率でしょう。
フリーペーパー
地域特化型のフリーペーパーに掲載する方法もあります。
まずは脱毛サロンを開業する地域のスーパーマーケット・市役所(区役所)・病院などの施設で設置されているフリーペーパーを確認してみましょう。
フリーペーパーの掲載にかかる費用は、その地域や毎月の発行部数などによって異なります。
相場は3万円前後であることが多く、掲載される広告枠の大きさによっても変わってきますのでフリーペーパーの発行企業に問い合わせてみましょう。
立地的に地域外からの客層を取り込みづらいアクセスのサロンや、地域密着型のサービスを特徴とするサロン、50代以上のシニア層をターゲットにした脱毛サロンはフリーペーパーが有効な場合があります。
看板
近隣住民に対して脱毛サロンがあることを知らせる場合には、看板を使う方法もあります。
特にビルやマンションの一室を借りて美容エステサロンや脱毛サロンを運営している場合は、商業施設のテナントなど人目につきやすい大手のサロンに比べ認知されにくい傾向にあります。
近隣住民を見込み客と想定し認知度を高める場合は、目印になるような看板をビルの壁面・路上に設置することも集客方法のひとつです。
有料で看板を作成・掲示する方法もありますが、所有者や管理会社に許可を取り無料で看板やポスターを掲示できないか検討してみましょう。
看板はデザインや掲載する情報の自由度も高く、手軽に取り入れることができます。
脱毛サロンの名称のほか、施術メニューや店舗の場所・簡単な地図を掲載するのはもちろん、看板を見たお客様限定のキャンペーンなどお得情報を盛り込むなどして集客につなげることも可能です。
チラシの配布やポスティング
チラシを駅前などの街頭で配布したりポスティングしたりといった集客方法もあります。
費用を抑える場合はチラシの作成・印刷・配布まで自身で完結させることも可能ですが、相応の手間はかかりますので地域特化の広告業者に外注することも手段のひとつです。
フリーペーパー同様、インターネットが身近でない世代や仕事や育児に多忙で脱毛を諦めているような潜在層にも「通える範囲に脱毛サロンがある」ということを認知させることができます。
チラシは表現・デザインの自由度は高いものの紙面に限りがあり、記載できる内容を絞り込まなくてはなりません。
また一度配布するとインターネット上の情報と異なり後から修正することが難しいため、確実な情報を必要最低限で掲載するなど工夫が必要です。
お礼状やお祝い状などのDM
ここまでの集客は新規のお客様に向けた認知度の向上が主な目的でした。
集客は新規顧客の発掘のほか、既存顧客(リピーターのお客様)を囲い込むのも重要です。
脱毛サロン開業時であれば旧サロンに通っていたお客様へ向けた新店オープンのお知らせDMをするとともに丁寧なお礼状を送付することも立派な集客方法であるといえます。
開業後もイベントごとや閑散期を狙った定期的なDM発行により一定数の来客予約を確保することで安定的な経営につながります。
割引クーポンやキャンペーンなどの限定サービスを効果的に利用し、しばらく来店いただけなかったお客様(休眠顧客)にも再度来店いただけるように呼びかけることもできます。
誕生日や前回の来店からの期間などをもとに適切に顧客管理をおこない送付するDMの内容を変えるのも有効です。
DMといえど、一辺倒な文章ではありきたりすぎてお客様の心には刺さりません。
大量生産のDMやお礼状を送るだけでは費用や工数がかさむばかりです。
そこで、お客様一人ひとりの個人に向けたメッセージであることを伝えられるよう、「手書きの文章を添える」などの工夫も検討してみましょう。
お客様に「ただの客ではなく、ひとりの人間としてしっかりと覚えてくれている」と実感してもらえれば再来店にもつながるだけでなくロイヤリティ(脱毛サロンへの愛着・信頼感)も向上します。
脱毛サロンが集客のためにやるべきこと
集客には大きく分けて2つあります。
「新規のお客様に認知していただき、初来店につなげること」と「既存のお客様に再度来店していただくこと」です。
いずれもその手法を検討する前に自店の強みや持ち味を把握し、それらを生かした集客ができるよう戦略を立てることが重要です。
数ある脱毛サロンのなかから「自店を選び来店してもらうためには何がアピールポイントとなり得るか」を正しく理解していることが、集客成功につながります。
メインとなるターゲットの顧客層をどう設定するか?まずは新規のお客様を増やすべきか?それともリピーターを重視したいのか?
脱毛サロンの成長フェーズや課題を見極めて適切な手法で集客しましょう。
インターネットやSNSで新規集客を行う
開業して間もないうちは店舗が認知されていないため、インターネットやSNSで新規集客を行いましょう。
新規のお客様に脱毛サロンを認知していただき、来店につなげるためにはインターネット・SNSを使ったWebマーケティングの集客が効率的です。
リスティング広告・SEO対策・MEO対策・ポータルサイトへの掲載などは費用対効果も確認しやすいため、他店でもある程度の予算をかけて施策を講じていることが多いといえます。
広告費をかけることなく新規集客ができる手法として、既存のお客様からの紹介があげられます。
紹介を受けた新規のお客様・紹介をした既存のお客様双方に次回以降の割引が適用できるキャンペーンを組むなどして、紹介しやすい仕組みを整えておくと良いでしょう。
再来店につながるサービスでリピーターを獲得
2回目以降の来店となるリピーターのお客様を獲得することは売上の維持・向上に非常に重要です。
個店ビジネスにおいて「売り上げの8割はリピーターが占める」とされており、初回来店でいかに次回の来店につなげるかが脱毛サロン経営に大きく影響します。
新規顧客の利益は売上に対して集客にかかる販管費の比重が大きい一方、再来店顧客は集客にかかるコストが低いことから利益を得やすいのです。
リピーター獲得のためには、初回の来店から2回目の来店につながる仕組みができている必要があります。
多くの脱毛サロンでは複数回分の施術をチケット制でまとめて販売することも多く、セット販売は再来店しやすい仕組みです。
しかし脱毛を初めておこなうお客様にとっては回数券のようなセット販売は価格も高く、安易に手が出しにくいことも考えられます。
初回をお試し費用として安価に設定し、施術後に継続メニューを提案する仕組みも再来店を促す仕組みのひとつです。
ただし、お試し施術後の提案には「押し売り感が苦手」というお客様も一定数います。
お客様の不信感につながらないよう提案方針の明示やスタッフのセールストークのトレーニングなど対策が必要です。
美容脱毛はお客様の肌に触れる特性上、丁寧な施術と確かな技術はもちろん店舗の雰囲気や清潔感、スタッフの接客サービスなどさまざまな要素がお客様の再来店の意欲を左右します。
お客様アンケートやポータルサイトの口コミなど生の声に耳を傾け、常に改善意識を持ちながら「また来店したい」と思えるサロンづくりを心がけましょう。
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脱毛サロンが集客に失敗してしまう理由
ここまで集客の手法や戦略がさまざまであることを説明しましたが、集客が満足にできている脱毛サロンはそこまで多くありません。
集客に失敗してしまうケースとしてどのような例があるのかをあらかじめ把握しておくことで、脱毛サロン特有の集客ポイントを見極めることができます。
サロンの情報や料金がわかりにくい
特に脱毛を受けるのが初めての新規のお客様にとって、サービスの内容・価格がわかりやすいかどうかは来店予約の最初のハードルです。
たとえばどのような脱毛機器を使用しているか?その機材の特徴や強みはなにか?そうした情報は正しく十分に記載しておく必要があります。
脱毛はその方法もさることながら、機材の種類も非常に多様化しています。
脱毛を検討している多くの見込み客(新規のお客様)は自分の肌に直接触れる脱毛器の情報はもちろんのこと、自分にとってより効果を実感できる脱毛の種類やその特徴を「詳しく知って納得してから施術を受けたい」と考えています。
またそれは費用についても同様です。
脱毛の照射範囲(施術箇所)と回数・費用が、初めて脱毛をしようとしているお客様が見ても明朗であるか、わかりにくいものになっていないかを確認しましょう。
多くの場合は施術箇所とその回数をセット料金で表記することが多いですが、セット料金に追加施術した場合の費用が明記されているでしょうか。
剃り残しや予約キャンセル料などオプションで費用発生するものがあるかどうかなど、細やかに情報を記載しておくことでお客様は安心して利用できるようになります。
顧客のニーズに応えられていない
リピーター獲得には、初来店時にいかにお客様と信頼関係を築くことができるかが重要です。
ここでいう信頼関係とは「この脱毛サロンでなら自分の理想の脱毛が叶いそう」とお客様に思っていただける状態です。
信頼関係を築くうえで必ずおさえておきたいのは、顧客(お客様)のニーズです。
「脱毛したい」をひと口に言っても、その背景や目指す姿は人それぞれです。
お客様はどんなきっかけで脱毛をしようと思っているのか。お客様にとっての脱毛のゴールはどこか。いつまでにどのような状態にしたいのか。
こうした脱毛にかかわるヒアリングはもちろんですが、日常生活にも目を向けなくてはなりません。
仕事や学業の忙しさなどの生活環境、それに紐づくお悩みの肌トラブルやスキンケア、美容にまつわるお困りごとなども親身に寄り添いながらヒアリングできると良いでしょう。
もし脱毛が初めてでないお客様であれば、以前通っていた脱毛サロンから他社を検討することになった経緯や理由を尋ねることも重要です。
競合サロンとの差別化ができていない
一般的に差別化されていない脱毛サロンは集客力が弱くなりやすいといわれています。
脱毛はここ数年で広く認知されるようになり、多くの人が気軽に脱毛ができる環境になっています。
それに伴ってマーケットも拡大し、脱毛サロンや脱毛専門の美容クリニックも多く出店・開院されました。
首都圏や郊外の主要都市であれば、同じ最寄り駅の徒歩圏内で競合が複数乱立することも十分に考えられます。
そうなると競合といかに差別化できるかが重要になり集客に大きく影響します。
最短で脱毛完了できることを謳うサロン・予約が取りやすいサロン・男性限定のメンズ脱毛サロンなど、形式上の差別化も必要です。
加えて脱毛サロンの業界全体が抱える課題をクリアできることが打ち出せるなど、画期的な特徴があると集客力はぐっと強まります。
顧客から見てもわかりやすく差別化されている脱毛サロンを目指すことで、集客力を高めることができます。
スタッフの接客に問題がある
スタッフの接客に問題があると、集客(特にリピーター獲得)に大きな影響を及ぼします。
そのため、集客力のある脱毛サロンでは施術のテクニック以外にもスタッフ教育に非常に力を入れています。
よくある脱毛サロンの接客NG例としては、以下のような事例が挙げられます。
- 挨拶や笑顔、相槌、適度なアイコンタクトなど基本的な接客マナーがなっていない
- 脱毛に明るくないお客様に専門用語を使って説明しすぎる
- 肌トラブルや施術前後のケアなど、脱毛における施術のリスクについて説明をしない
- お客様の質問に対してうやむやな返答をする
脱毛サロンの料金形態や施術にまつわる説明事項をお客様が理解できるように伝えなければ警戒心が生まれ、お客様からの信頼は得られません。
「また行きたい」「このサロンにお願いすれば安心」と思ってもらえるよう誠意ある接客態度や姿勢を心がける必要があります。
スタッフ教育のノウハウが脱毛サロン開業の段階ではまだない場合は、外部の研修会社に依頼するのも有効です。
脱毛サロンの集客を成功させるコツ
ここまで脱毛サロンの集客が失敗する理由の例を紹介しました。
ここからは失敗例を参考に改善策を細分化し、集客を成功させるにはどのようなポイントがあるのかを説明します。
いずれも一朝一夕で効果が見られるものではありませんが、脱毛サロンにおける集客には必要不可欠な要素です。軽視せず取り組むことで結果につながるといえます。
ターゲット設定は明確にする
集客を考えるうえでは多少なりともマーケティングの知識が必要になります。
脱毛サロンのような個店ビジネスではターゲットマーケティングの視点で集客を考えると良いでしょう。
ターゲットマーケティングはある特定の顧客層に絞り込んで顧客を想定し、そのターゲットに即した個店(脱毛サロン)を売り出すという考えです。
顧客層の絞り込みに使われる要素は制限はありませんが、一般的には性別・年齢・職業・住居エリアなどの基本情報のほか、婚姻状況(既婚or未婚)・家族構成(子の有無)・年収レンジ・消費活動の志向性などのライフスタイルに即した情報などが考えられます。
またこのターゲット層は自由に定めれば良いというわけではなく、たとえば開業する脱毛サ
ロンの展開エリアとも相性など非常に重要です。
顧客の通勤・通学の利便性やその地域の平均年収なども考慮しながらターゲットを絞り込む必要があります。
ターゲット選定をしていない場合は、まずは先に挙げた要素をもとに自サロンの想定しうるターゲット層を明確にしてみましょう。
ターゲットに合わせた集客方法で宣伝する
ターゲットの絞り込みを終えたら、そのターゲット層にリーチできる集客方法を考えましょう。
たとえば20~30代の働く女性をターゲットに通勤経路で通える脱毛サロンを目指しているのにもかかわらず、集客方法が地域のフリーペーパーや看板だけというのは不十分です。
特に若手層の取り込みにはSNSやSEO、MEO対策を導入したWeb広告は避けては通れません。
反対に50代前後の今後の自身の介護を見据えた脱毛を検討するミセス層に対してInstagramやTikTokなどのSNSのみでPRするというのもミスマッチです。
ターゲット層との親和性の高いSNSやターゲット層が好む広告を使って集客します。
顧客のニーズに合わせたメニューを充実させる
続いて「ターゲティングした顧客はどのようなニーズを持って脱毛を検討しているか」を考えます。
特にどの部位を施術したいと考えているのか、世代や年齢によっても差が出てきます。
また価格設定がターゲット層の想定する年収や経済活動の幅から大きく乖離していないかどうかも重要です。
メニューを考える際には適正価格を見極めると良いでしょう。
メニューはそれ自体のわかりやすさも重要ですが、ある程度の汎用性があると多様化したニーズにも対応できます。
全身脱毛がベースの脱毛サロンであっても基本メニューを複数用意し、追加施術の費用やオプションで補填できるようなシステムでメニューを構成するなど工夫の余地があります。
とはいえメニューが複雑化すると購買意欲が低下する顧客層も想定されるため、ターゲット層の持ちうるニーズに対応したメニュー設計が望ましいといえます。
サロンの強みをアピールする
サロンの差別化に大きく影響する「強み」ですが、十分にアピールできるものでなければ集客にはつながりません。
どのような強みでも見せかた次第で顧客にとって魅力的に見えるようになりますので、アピールポイントを明確にすることが重要です。
たとえば、内装は高級感ある設備やハイエンドな家電・アメニティで充実させた脱毛サロンがあるとします。
ここで「まるで高級ホテルに滞在しているかのようなくつろぎを与えるラグジュアリーな空間での脱毛」を謳ってみるというのも強みの見せかたのひとつです。
あるいはスタッフ全員が脱毛関連の有資格者かつ脱毛経験者、美容が趣味で日常のスキンケアにも精通している場合には「肌トラブルがある方でも安心して通える肌のお悩み相談所のような脱毛サロン」というのも強みといえます。
もちろん「脱毛機材が選べる」「予約の取りやすさ」「キャンセル料無料」「シェービング代無料」などのハード面での特徴も強みとなりえますが、それによって他店との差別化ができていることが前提です。
メンズ脱毛サロンは集客方法を工夫する
メンズ脱毛のサロンは集客方法を工夫することがおすすめです。
男性の美容市場は2010年初頭の1,000億円から拡大傾向で、ここ10年で500億円増の1,500億円市場となりました(富士経済グループ「国内化粧品市場調査」)。
このことからも男性の美容意識が年々高まっていることがうかがえます。
これに伴いメンズ脱毛に特化した脱毛サロンの出店も増えていますが、従来の女性をメインターゲットにした脱毛サロンの集客どおりとはいかず、集客に悩むメンズ脱毛サロンも多い現状です。
ここではメンズ脱毛サロンの集客方法で意識するべきポイントを説明します。
基礎情報やメニューはシンプルでわかりやすくする
メンズ脱毛では女性向け脱毛サロン以上にシンプルな情報が求められます。
一般的に男性顧客は女性顧客に比べると、美容やエステティックに関連する知識を持ち合わせていない傾向があります。
脱毛を検討している見込み客についても「希望部位の脱毛ができればよい」とのみ考えている場合も多いため、付帯サービスなどの情報よりもサービス内容と価格のみを明確に表記するほうがわかりやすいです。
特に男性顧客の多くはヒゲ脱毛を手始めに検討するといわれていますので、ヒゲ全体でかかる費用を冒頭にシンプルに提示するなど情報の見せかたで工夫ができます。
SEO対策は地域名を意識する
SEO対策をするうえでも地域名(エリアや駅名)を意識することで、その地域でメンズ脱毛をしたいと考える顧客をピンポイントに集客できます。
メンズ脱毛は市場が拡大傾向にありますが、主要都市の駅周辺を除くと店舗数はまだあまり多くありません。
多くの脱毛を検討している男性は自分の自宅や勤務先近く、あるいは乗り換え駅などの通いやすいエリアにある脱毛サロンを候補に入れることが想定されます。
女性向け脱毛サロンでもSEO対策において地域名は重要なポイントですが、男性向け脱毛サロンではその重要性がより一層増すと考えられます。
まとめ
脱毛サロンの集客にはさまざまな方法がありますが、自サロンの想定する顧客層(ターゲット)にあわせた集客方法を選ぶことが成功につながります。
特に近年の集客はSNSやSEO・MEO対策をはじめとするWebマーケティングが主流ですので、ターゲットの抽出・選定とターゲットに即した強みの明確化ができていないサロンは集客に失敗しやすくなります。
そのため脱毛サロン経営においては集客やマーケティングの知識・ノウハウも必要不可欠です。
Webマーケティングには広告代理店やSEOに特化したWebコンサルティングで実績のある企業なども多いため、予算の範囲内で活用することが重要です。