更新日:2023.10.23

【メンズ脱毛市場の現状と今後】調査結果から見えるメンズ市場の将来性とメンズ脱毛を導入したサロン事例

【メンズ脱毛市場の現状と今後】調査結果から見えるメンズ市場の将来性とメンズ脱毛を導入したサロン事例

「メンズ脱毛サロンの将来性ってどうなの?」「メンズ脱毛の参入はうまくいくか不安」とお悩みの方へ向けて、『メンズ脱毛サロン市場』について、最新の情報を交えながらお伝えします。近年、メンズの脱毛市場が急成長していることをご存知でしょうか。男性における美意識の変化から、メンズ脱毛へのニーズは急激に高まっています。

メンズ脱毛市場のどこがアツいの?!

脱毛といえば女性の文化というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

しかし、近年では男性の中にも脱毛に対する意識が高い人が多く、『メンズ脱毛市場』は拡大傾向にあります。

まずはメンズ脱毛市場や脱毛市場に関して解説します。

美容脱毛のニーズが高まる日本

2023年度のエステ市場規模は、2022年度と比較して横ばいと見込まれています。

2022年度は女性向け脱毛サロン分野で全国規模に出店を拡大していた全国チェーン2社が、破綻と他社への事業譲渡に追い込まれました。これにより店舗数が減少したため、レディースエステ市場規模は若干ながら減少傾向です。

そんな中、プラスの動きを見せているのがメンズ脱毛市場になります。

これまでメンズ脱毛を利用するのは美容意識のある中高年層が主力でした。けれども、近年は20代や30代の若い男性の方も、美容に高い関心を持つようになりサロンに通い始めています。

メンズ脱毛市場は成長が続いている分野であり、この流れは2023年度も続くと見込まれています。

参考:(株)矢野経済研究所|エステティックサロン市場に関する調査を実施(2023)

サービスの市場価値が高い

メンズ脱毛市場は、女性の脱毛市場と比べると『市場価値が高い』ことも注目すべきポイントです。

脱毛料金を男女で比較すると、男性脱毛の方が女性脱毛よりも高く設定される傾向があり、平均価格は『女性の約1.5倍』といわれています。

男性脱毛の方が高くなる理由は、毛の量や濃さです。男性は女性に比べると体毛が濃く太くなりやすく、施術の回数が増え脱毛費用もかかるといわれています。

それでもなお、男性のお客様からの「脱毛を受けたい」という声は多いのです。ニーズは右肩上がりに上昇していることから、女性脱毛と比べると新規参入するチャンスはあると考えられます。

メンズ(男性)の脱毛サロン利用率が増加

株式会社リクルートの美容に関する調査研究機関であるホットペッパービューティーアカデミーによる調査では次のような結果が出ています。

全国人口20万人以上の都市居住者のうち、15~69歳の男女13,000人を対象として過去1年間の脱毛サロン利用の実態を調査したところ、男性の脱毛サロン利用率は5.4%でした。

過去の調査で2021年は4.5%、2022年は5.2%との結果が出ており、男性の脱毛サロン利用率はここ数年、右肩上がりを続けています。

参考:(株)リクルート|【美容センサス2023年上期】≪エステサロン[脱毛]編≫

近年では、男性向け基礎化粧品も充実する傾向です。男性におけるお肌のお手入れも、身だしなみの1つとして注目を集めてきています。

その傾向から、清潔感を求めてメンズ脱毛の利用者も増えているのではないかと考えられます。

また毎日のヒゲ剃りのわずらわしさから解放されたいという思いから、脱毛を希望されるお客様もいらっしゃいます。

自己処理を毎日続けた場合と脱毛を比較した場合の、タイムパフォーマンスの良さも、メンズ脱毛ニーズが高まる一因と考えられています。

関連記事:サロン経営で必要な方法と成功するサロンの共通点を紹介

メンズ脱毛の利用率

メンズ脱毛に新規参入するにあたり、「どの層からのニーズが高いのか」を把握することも重要です。
本章では、メンズ脱毛の利用率と合わせてメインターゲットとなる層について解説します。

10代の利用率が増加

2019年に行われた『脱毛サロンの利用率』に関する調査において、男性の利用率は20代で4%、30代で5%、40代で3%、50代で1%、60代では0%という結果でした。

参考:J-Net21|脱毛サロン

メンズ脱毛サロンのニーズが高いのは20〜30代の若い男性であり、40代以上の世代ではまだまだメンズ脱毛が浸透していないことが分かります。

一方こちらは女性の調査ですが、2023年に行われた『サロン・クリニック利用での脱毛経験率』の調査では、脱毛経験のある高校生は37.1%、大学生が51.5%を記録しています。

参考:(株)TesTee|TesTeeLab|学生の脱毛に関する調査【2023年版】

2022年に行われた同様の調査では、高校生が22.0%、大学生が37.8%を記録していました。したがって高校・大学生ともに1年で10ポイント以上上昇していることが分かります。

これだけ、10代の若い世代でも急激に脱毛の利用率が増加しているのが分かります。

高校生と大学生での利用サロンに変化

前述した調査では、脱毛経験のある高校生と大学生に『どこで脱毛を行ったか』についても調査しています。

参考:(株)TesTee|TesTeeLab|学生の脱毛に関する調査【2023年版】

その結果、高校生は利用場所の高いところから順番に、セルフ脱毛が55.7%、サロン脱毛が36.3%、医療脱毛が20.0%でした。

また大学生ではサロン脱毛が45.2%、セルフ脱毛が43.9%、医療脱毛が32.9%という結果になっています。

高校生は脱毛経験者の半数以上がセルフ脱毛を行っています。大学生ではサロン脱毛とセルフ脱毛が同程度であり、医療脱毛を利用する方は3割程度にとどまる結果です。

以上から高校生と大学生では、脱毛を行った場所の傾向に違いが見られます。大学生の方がよりサロン脱毛ニーズが高いといえます。

メンズ脱毛は部位ごとに利用率が増加

2023年に実施されたホットペッパービューティーアカデミーによる『男性の脱毛施術部位に関する調査』において、男性の施術部位別利用率は、どの部位も上昇していました。

参考:(株)リクルート|【美容センサス2023年上期】≪エステサロン[脱毛]編≫

なかでも、前年と比較して最も伸びが見られたのが『ワキ』であり、前年の24.9%から6.6ポイントも上昇し、31.5%という結果です。

1位の部位は『ヒゲ』の32.0%であるため、ワキ脱毛の注目はヒゲ脱毛に迫る勢いで高まっています。

またOラインやVラインの脱毛も増加しており、他の部位の脱毛も広がりを見せています。

ワキ脱毛の人気上昇は、たとえばノースリーブや半袖を着る際に、ワキ毛がはみ出ないようにケアしているためと考えらえます。

その他の部位に関しても、ムダ毛のない清潔感を感じる肌への関心が高まっている結果だといえます。

地域は関係ない!どこの地域でも一定の需要がある

メンズ脱毛サロンを開業する際、地域選びを意識する方も多いかもしれません。しかし、都心だけでなく地方にも脱毛に興味のあるお客様は存在します。

どこの地域でも一定の需要が眠っている以上、大事なのは地域ではなく『お客様に選ばれるサロンを作る』ことです。

男性がお店選びで重視していること

では、男性がお店を選ぶ際にどのような点を重視しているのでしょうか?

メンズ脱毛サロンを成功に導くために大事な二つのポイントを紹介します。

メンズ脱毛の専門であるかどうか

男性がお店選びで重視するポイントとして『メンズ脱毛の専門店』であるかが挙げられます。

男女兼用の脱毛サロンの場合、男性に対しての施術経験がほとんどないスタッフがいることも少なくありません。また、男性の方が料金が高く設定されており、不平等感を覚えるお客様もいます。

中には、脱毛に興味があっても「女性客の目が気になる」ことが理由で、脱毛を断念される方もいます。

メンズ脱毛の専門店であれば、男性への施術に特化したスタッフがいる・男性用の適正メニューを用意できることに加え、女性客の目が気になることはありません。

『男性が安心して利用できる環境を整える』ことが、集客率のアップには必須です。

自分に合った脱毛方法かどうか

自分に合った脱毛方法かどうかも、男性がお店選びで重視するポイントの一つです。

脱毛したい部位に効果が現れる脱毛方法があるか、どれくらいの期間通う必要があるのかなど、自分に合う脱毛サロンかどうかをチェックされています。

特に男性は『価格よりも痛みのレベルを重視する』傾向にあるようです。どのような脱毛方法であっても少なからず痛みは伴いますが、「できるだけ痛みがない方法で脱毛したい」と希望する方は多いといわれています。

脱毛効果をしっかり発揮しつつも、痛みを軽減するためには、『脱毛機器選びはしっかり考える必要がある』といえます。

1回あたり利用金額が増加している

男性の『サロンの訪問1回あたりの利用金額』も2021年の調査から3年連続で増加を見せています。下記が調査を行った結果になります。

・2021年は6,230円

・2022年は6,677円

・2023年は7,576円

この調査結果から、気に入った脱毛サロンでは1回あたりに利用する金額が増える、すなわち施術部位を増やしていく傾向があるのではないかと考えられます。

またそれだけ、男性も『脱毛をしたいと思う部位』が年々増えているともいえます。

以上より、幅広い部位に対応できるメニューを取り揃えた方が、近年のメンズ脱毛ニーズに応えられるため、サロンの集客力向上につながるとみられます。

参考:(株)リクルート|【美容センサス2023年上期】≪エステサロン[脱毛]編≫

各地の大小様々なサロン様からいただいた現場の声

これからメンズ脱毛業界への参入を考えている方に向けて、各地のサロン様からいただいた『現場の声』と『顧客層』について紹介します。

メンズ市場のメインとなる顧客層

メンズ市場のメインとなる顧客層は、安価なサービスを好む『20代中盤』と自己投資で利用する『30代後半から40代』の2パターンです。

ここでは20代を顧客層とするサロン様・30代後半から40代を顧客層とするサロン様の声をチェックしましょう。

比較的安価でサービスをご提供されているサロン様……20代中盤付近のお客様

20代中盤は、最も脱毛に興味がある顧客層です。人気のメニューは『ヒゲ脱毛』で、金銭面的に部位ごとの脱毛を希望するお客様が多いといわれています。

そのため、数回のコースや都度キャンペーンのウケがよいそうです。学割やアンダー25割のようなお得に利用できるメニューを準備しておくことをおすすめします。

若い層だと友人の紹介で芋づる式に来店いただけるケースがあり、年齢を重ねると公務員・銀行員のようにお堅い業種にお勤めの方からのニーズも大きいそうです。

20代中盤をターゲットにするサロン様は、脱毛専門店やエステサロンが多く、男性スタッフを中心に構成しています。

比較的高価でサービスをご提供されているサロン様……30代後半から40代のお客様

30代後半〜40代は、自己投資する余裕があるお客様が多い傾向があります。人気のメニューはヒゲ・全身などの王道メニューに加え、VIOの脱毛です。

価格に関しては比較的高価でも受け入れられる傾向にあり、効果を実感すればお得なコース契約などにつながるケースが多いといわれています。

ただし、押し売りはNGです。プランをご提案した上で、最初はお試しセットとしてヒゲ脱毛2回を1.5回分の価格で体験していただくといった方法があります。

この層をターゲットにするサロン様は、個人サロン様が比較的多いです。施術をされるスタッフは女性の方が多い傾向にあります。

メンズ脱毛業界に参入するにあたりどんな機械を選べば良いのか

これからメンズ脱毛業界に参入したいと考えつつも、「どの脱毛機器を選べばいいのか分からない」「どこに注目すべきなのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?ここではメンズ脱毛におすすめの脱毛機器を紹介します。

メンズ脱毛には「ルネッサンスUOMO」がおすすめ

メンズ脱毛機器の中でもおすすめは『ルネッサンスUOMO』です。
濃くて太い男性のヒゲやすね毛を効率よく除毛できるように、『男性脱毛対応機器』として開発されたマシンになります。

メンズ脱毛の人気メニューである『ヒゲ脱毛』に特化しており、安心してヒゲ施術を行えるモードを搭載していることが魅力です。もちろん胸や腕、足、VIOといった一般的なメニューにも対応しています。

また、資材の調達からメンテナンスに至るまですべて国内で対応していることもポイントです。万が一トラブルが発生してもすぐに対応できるため、お客様に不便な思いをさせません。

ルネッサンスUOMO

メンズ脱毛を取り入れたサロン事例

ここからは、実際にメンズ脱毛を取り入れたサロン事例を2つ紹介します。

メンズ脱毛のニーズがあるからといっても、ただ開業するだけではサロン経営の成功にはつながりません。

サロン経営の成功のためには

・どんな時代の流れがあるのか?

・どんなサロンを目指せばニーズに応えるか?

などを分析する必要があります。

実際の成功事例から、成功のための着眼点やニーズへの答え方を参考にしてみましょう。

メンズ(男性)の美意識の変化へ対応すべく導入を決意

京都府で『Lilium』を経営するオーナー門司様の事例をご紹介します。

サロンにメンズ脱毛のメニューを導入するにあたり、門司様が着目した点は『男性の美意識の変化』を感じたからだそうです。

数年前までは、身体を鍛えて筋肉を増やしたり、ヒゲを生やしたりなどして『男らしさ』を求めるブームが続いていました。

けれども、ここ数年は男性の美意識が『男らしさ』から『清潔感』に変わってきていることに気付いたそうです。

清潔感とは『肌の状態が良く、ムダ毛がない』というイメージを指します。

首都圏ではメンズ脱毛へのニーズに対応する店舗が増加しているものの、地方ではまだまだニーズに対応できるほど、店舗の供給が追い付いていない状況です。

そのような流れから『男性のムダ毛をなくし、清潔感をアップさせたいというニーズ』に対応するため、メンズ脱毛のメニューが導入された背景があります。

メンズ脱毛市場は右肩上がり、あと5年は続く!

千葉県でメンズ脱毛サロン『BUDDY』を営んでいる、BUDDY代表・平山様の事例です。

BUDDYはスタッフ2名の小規模な店舗でありながら、開業4か月で100万を達成し、スタートから2年で売上目標の200%を達成しています。

平山様はメンズ脱毛市場を『この先5年くらいは、なだらかに右肩上がり』と予想されていたそうです。

その理由として若い世代を中心に『毛深い男性よりも、ツルツルの方が良い』という風潮が浸透していることが挙げられます。

実は、来店されるお客様の職業には『公務員』の方が多いとのこと。ムダ毛がない方が、清潔感を感じられることで、相手に好印象を与えられるのかもしれません。

自分磨きにお金を払うことを惜しまない男性では『自身の悩みがここでならしっかり解決できる』と感じたら、お金を払う傾向が見られると感じるため、メンズ脱毛のニーズに応えながら店舗拡大を目標とされています。

[導入事例はこちら]

まとめ

近年メンズ脱毛市場は、ニーズの高まりを見せています。この傾向は今後も続くと考えられます。

メンズ脱毛のニーズが高まっている一方で、女性脱毛市場ほど、店舗拡大は追い付いておらず、新規参入の壁は低いと見られます。

メンズ脱毛に強い関心を寄せているのが20代〜30代の若い世代です。女性では10代の脱毛利用率が伸びていることから、今後はメンズ脱毛市場も、さらに若い世代へ拡大していくと考えられます。

メンズ脱毛サロンの成功のためには、最新のニーズを常に把握し、それに応えられるサロン経営が求められます。 

このコラムの執筆者

株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
株式会社コンフォートジャパン コラム編集担当
コンフォートジャパンのコラム編集担当です。
美容業界で長く美容機器メーカーとして存続しているコンフォートジャパンが、皆様のお声に応えるべく、脱毛関連はもちろんのこと、サロン運営に役立つ情報を発信していきます。